妙高山麓には数々のビッグゲレンデが開かれていますが、その中で妙高杉ノ原スキー場は、連続的に最も長距離を滑ることが可能なコース構成。その距離はなんと8.5km。また、標高1,855mのトップから731mのボトムに至るまでの1,124mという標高差も日本一。さらにコース幅が300mに及ぶ広大なエリアもあって、その雄大なスケールの中に身を置くと、まるでヨーロッパかカナダのゲレンデを滑っているような気分になります。ゴンドラやロングディスタンスの高速リフトを利用して、ダイナミックな滑走が思いきり楽しめるのが魅力のゲレンデです。
レベルに応じて楽しめる杉ノ原ゾーンと三田原ゾーンを行き来しながらのロング滑走が楽しめる
妙高杉ノ原スキー場は、プリンスホテルズ&リゾーツが運営するスキー場。ゲレンデは杉ノ原ゾーンと三田原ゾーンがあり、各所の連絡コースで行き来が可能。両エリアそれぞれにロング滑走が楽しめます。しかも、ゲレンデ最上部を除き、ほぼ全域にわたって初・中級者が楽しめる斜面構成。コース幅も広く、のんびり快適に滑ったり、あるいはスピードに乗ったクルージングをしたりと、技術レベルに応じて楽しむことができます。
ゲレンデボトムには杉野沢民宿街があってリフトも延びていますが、通常のベース(センターエリア)はそこから少し上部に位置するゴンドラリフト乗り場のちょっと上。広大な駐車場に隣接し、オリオンツアーのバスはこの駐車場に到着。レンタルや更衣室などもこちらのエリアに設置されています。
初級なら上達を目指して、中級ならダウンヒルやジャイアントコースを満喫
滑る支度ができたら、何はともあれ杉ノ原ゴンドラに乗車。これでイッキに杉ノ原ゾーンの最上部、標高1,489mに上がります。
「まだそんなに上手くないけど、いきなり上に行って大丈夫?」と思う人がいるかも知れませんね。でも、ご心配なく。まったくの初心者はともかく、スキーならボーゲンで普通にターンができれば、スノーボードの場合は“木の葉”でスピードコントロールができれば、十分滑り降りることのできるコースがちゃんとありますよ。杉ノ原ゴンドラの長さは3,074m。ゴンドラを利用して何本も滑っているうちに、初級者だってどんどん上達していくことでしょう。
中級レベル以上の人は、ゴンドラを降りた直下にやや斜度のある(といってもそれほど急斜面ではない)「ダウンヒルコース」と「ジャイアントコース」の2コースが開かれているので、ぜひそちらで楽しんでください。
センターエリアからはゴンドラを利用しないで杉野沢民宿街のほうに下ることもできます。こちらはファミリーコースと呼ばれ、フラットに近い緩斜面。初めての人の練習や小さな子ども連れのファミリーに好適です。
晴れた日には野尻湖や富士山が見える絶景ポイントが魅力の三田原連絡コース
三田原ゾーンにアクセスするには、ゴンドラを降りて「三田原連絡コース」、または「三田原連絡ビギナーライン」を利用します。「三田原連絡コース」の途中には絶景ポイントがあり、手前に野尻湖、晴れた日には志賀高原や八ヶ岳、また彼方に富士山を望むこともできます。
それぞれの連絡コースを滑っていくと、三田原第3高速リフト(1,726m)乗り場に到着。妙高杉ノ原スキー場のいちばん標高の高いところ(標高1,855m)へ向かうにはこのリフトを利用します。
ただし、トップから降りてくるコースは基本的に中・上級向き。「スーパージャイアントコース」と「スーパーモーグルコース」はかなりの斜度があり、完全にエキスパート御用達。迂回する「しゃくなげコース」は比較的緩やかだけど、それでもところどころちょっと斜度がキツめになる部分もあるので、初級レベルの人はご注意を。この最上部エリアを滑り降りると、その下にパノラマゲレンデが広がります。
広大なゲレンデが広がるパノラマ連絡コースでファミリーでの滑走を楽しむ
パノラマゲレンデは超ワイドな一枚バーン。ゲレンデの端に立って一方の端を眺めると、もうはるか彼方という感じ。「遠方を豆粒のような人が滑っている」といった風情で、なにやらヨーロッパアルプスの広大なスキー場っぽい雰囲気も。緩やかでワイドな斜面が長~く続くので、初級者やファミリーが安心して楽しめます。また、このゲレンデには「Sugi Park」という全長1kmのビッグパークも用意されています。
妙高にきたら一度は8.5kmの長距離滑走にチャレンジしよう!
パノラマゲレンデに架かっているのは三田原第2高速リフト。1,774mの長さがあるので、このリフトを利用してパノラマゲレンデを行ったり来たりしていても、相当な滑り出がありますよ。また、三田原第2高速リフトの乗り場付近には複数のレストハウスが建っていて、お茶休憩したり、ランチにいろいろなバリエーションが選べます。
ここから下は「シーダーコース」「フォレストライン」という林間コース。杉野沢民宿街に向かってえんえんと下っていきます。斜度も緩やかで、森の中ののどかな雰囲気が楽しめます。
そして、山頂エリアのしゃくなげコースからパノラマゲレンデを経由し、このシーダーコースやフォレストラインで下っていけば、全長8.5kmのロング滑走を滑り切ることになります。ノンストップ8.5kmは相当体力がないとキビシー! アナタもチャレンジしてみますか?
ランチや休憩は広域で点在するレストハウスで。おすすめは「かんずりカルボナーラ」
さて、今回のランチはセンターエリアの「レストランアリエスカ」で取ることに。カレーやパスタ、丼物などメニューバリエーションが豊富ですが、オーダーしたのはちょっと珍しい「かんずりカルボナーラ」。
「かんずり」とは、妙高市をはじめとする上越地域に古くから伝わる唐辛子発酵食品「唐辛子味噌」の商品名で、そのピリッとした独特の風味がカルボナーラとよくマッチ。イタリアンの濃厚なソースに和のテイストがアクセントとなって美味でした。このアイデアメニューはちょっとおすすめです。
妙高杉の原スキー場は、エリアが広いだけに休憩スポットやレストランはあちらこちらに多く点在しています。前述のように三田原ゾーンでは三田原第2高速リフト乗り場付近に複数軒集中し、杉ノ原ゾーンでは駐車場横のセンターエリア、またゴンドラ乗り場にもあるので、ランチやトイレ利用をする際に便利です。
高速リフトやゴンドラの機動力で、日帰りでもたっぷり楽しめる
妙高杉ノ原スキー場の機動力はゴンドラ1つとリフト4本。これだけの規模のスキー場でちょっと少ないように感じられますが、それぞれの長さはかなりのもの。
杉ノ原ゴンドラは3,000m超、三田原ゾーンの2本の高速リフトはいずれも1,700m以上の長さがあり、杉ノ原第1ロマンスリフトと第2ロマンスリフトも1,048mと856m。これらの機動力の下に幾本ものロングコースや広大なピステが開かれています。
オリオンツアーの妙高杉ノ原スキー場プランには「夜発バス日帰り」と「夜発バス+宿泊」があり、もちろん宿泊付きプランのほうがお楽しみのボリュームは大きいけれど、このリフトやゴンドラの機動力なら、たとえ日帰りプランであってもたっぷり滑れること間違いなし。スキーやスノーボードの充実した1日が過ごせます。
・オリオンツアー 妙高杉ノ原スキー場プラン https://www.orion-ski.jp/ski_area/gelandes/show/123
・妙高杉ノ原スキー場 公式Webサイト http://www2.princehotels.co.jp/ski/myoko/