日本百名山の一つ、日光白根山(2,578m)の中腹に開かれた丸沼高原スキー場。ゲレンデ中央に架かる日光白根山ロープウェイの山頂駅は標高2,000mの高地。そこから山麓まで約4kmの豪快なロングダウンヒルが楽しめます。また、標高の高さと内陸の気候が生み出す雪質は文句なしの極上パウダー。春スキーは5月上旬頃まで滑走可能で、首都圏からアクセス至便なエリアながら長いシーズンを楽しむことができます。
北海道や志賀高原に匹敵する国内有数のパウダースノー
日本ロマンチック街道と呼ばれる国道120号線。関越自動車道沼田ICから日光方面へと続くこの道は、冬季は積雪のため日光白根山を山越えする金精峠の手前でストップ。その通行止めとなる直前に位置するのが丸沼高原スキー場です。
首都圏からだと関越練馬ICから160km強。2時間半程度でアクセスできる至近なロケーションながら、標高が高いため北海道や志賀高原に匹敵する国内でも有数のパウダースノー環境のスキー場です。
さて、取材当日は土曜日だったせいか高速道路がところどころで渋滞。本来の予定時刻(10時30分)より若干遅れて現地着となったため、センターステーション内で大急ぎで支度し、レンタルを調達してゲレンデへ。オリオンツアーのバスはセンターステーション前に到着するので、そこからゲレンデへ出るまでの動線がスムーズです。
晴れていればロープウェイ山頂駅周辺は抜群の眺望
日光白根山ロープウェイを中心に広がる各コースは広々として滑りやすく、斜度のバリエーションも多彩。なかでも全長4kmのロングコースはこのスキー場のキモといえるでしょう! 上級者ばかりでなく、初~中級者でも長距離滑走の爽快さを楽しむことができます。そこで、早速ロープウェイを利用して山頂へ。
丸沼高原スキー場の山麓エリアは標高1,390m。8人乗りのゴンドラは、そこから約15分で標高2,000mの地点にアクセスします。ロープウェイ山頂駅周辺は比較的広々としたスペースで、グリーンシーズンは関東以北の最高峰でもある日光白根山(標高2,578m)の登山ベース。天気がよければ浅間山や草津白根山、谷川岳、武尊山といった上信越の名峰の眺望が楽しめます(展望台あり)。
4kmのロングダウンヒルは初・中級者でも楽しめる
山頂駅から下るコースは、中・上級向きの「しらねコース」(560m)と初・中級向きの「からくさコース」(1,100m)の2本。「からくさコース」は下部で「ローズコース」(迂回路と合計して2,038m)と連結し、そこからさらに「グリーンコース」(675m)、「イエローコース」(400m)と滑り込んでいけば、連続的に4km超という長距離滑走が可能。しかも、このルートは比較的なだらかな斜面が続くため、初・中級者でも爽快なロングダウンヒルが満喫できます。
「しらねコース」は、上級向きの「シルバーコース」や「ゴールドコース連絡路」に向かうことができるので、難斜面にチャレンジしたい人はそのまま滑り込んでいきましょう。「しらねコース」には、急斜面を避けて「からくさコース」に合流するルートも用意されています。
初級から上級まで、技術レベルに応じたコースバリエーションが豊富
丸沼高原スキー場は、上部は中・上級向きコースの比率が高く、中腹から下部にかけて初・中級向きのバーンが広がります。山頂エリアの一部や迂回路を除けばコース幅は広く取られているので、滑りやすくなっています。
雪質も抜群。2,000mのロープウェイ山頂駅付近はもちろんのこと、この付近に降る雪は内陸の気候が生み出す水分の少ない粉雪のため、ゲレンデ下部でも快適。というか、ゲレンデベースだって標高1,390mの高さ。普通のスキー場の最上部くらいの標高があるのだから、雪質がいいのは当然なんですけどね!
ゲレンデは中腹から下部にかけてワイドに広がり、しかも斜度が緩やかなことから初級者天国。センターステーション前の「イエローコース」やシャレー丸沼の前の「ブルーコース」は、これからスキーやスノーボードを始める初心者の練習バーンとしても好適です。
また、ゲレンデ正面に向かって左側の「オレンジコース」(1,316m)には関東最大級のスノーパークがあります。今シーズン新たに追加になった7m-9mの2連キッカーやレインボーナローボックスなどを加え、地形アイテムを含めて25個以上となりました。技に磨きをかけたいボーダーはぜひ行ってみてください。(こちらはあくまでも上級者向けなので、初心者の方は入らないようご注意ください)
山麓にもゲレンデ内にもレストハウス施設が充実
ゲレンデ内のレストランは5カ所。まず山麓エリアのセンターステーション内の「レストランプラトー」と「高原の駅丸沼」、中腹に「レストランとんふぁん」と「レストランラフォーレ」、そしてロープウェイ山頂駅に「山頂レストランしらね」が用意されています。わざわざ山麓まで滑り降りなくても、山頂やゲレンデの中腹で食事ができるというのは便利ですよね。
今回はセンターステーション内の「レストランプラトー」でランチ。カツカレーやオムライス、ミートスパゲッティなどの洋食系からソースカツ丼、豚骨醤油ラーメンなどゲレ食の定番メニューがボリュームたっぷり。またケーキセットなどのカフェ系、ビールのアテのからあげやポテトなどおつまみ系も充実していました(飲み過ぎにご注意)。
センターステーション内にはボルダリングやクッションの玩具で遊べるキッズエリアが用意されているので、小さな子ども連れのファミリーでにはうれしい限り。日帰りで利用できる温泉施設「座禅温泉」(サウナも完備)もあるので、滑りを早めに切り上げ、温泉でゆっくりくつろぐなんてお楽しみも可能です。
近場なのに文句なしの滑走環境で大満足のスキー場
オリオンツアーの丸沼高原スキー場プランは朝発のバスによる日帰りのスケジュール。都内からは新宿発、また立川や坂戸、川越、所沢、熊谷発のプランも用意されているのでとても便利。
サッとアクセスでき、しかも極上パウダーのロングコースを目一杯楽しめちゃう。帰り際に温泉でゆったりもできるなど、お手軽なのに充実度満点のゲレンデとして、丸沼高原スキー場は絶対オススメです。(2019/02/16取材)
・オリオンツアー 丸沼高原スキー場プラン https://www.orion-ski.jp/ski_area/gelandes/show/193
・丸沼高原スキー場 公式Webサイト https://www.marunuma.jp/winter/