スキー・スノボの経験が無い人でも、パウダースノーという言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。この記事では、パウダースノーの特徴や滑り方のコツ、さらに本州でパウダースノーが楽しめるスキー場も6つご紹介していますので、この冬スキー・スノボを満喫したいと思っている方はぜひチェックしてみてください。
パウダースノーってどんな雪?
パウダースノーとは、水分をほとんど含んでいないさらさらとした雪のことをいいます。新雪や深雪が全て当てはまるわけではありません。水分の多い雪とは違って、雪の形がきれいな六角形の結晶の形をしていて、手で掴んでも固まらずにさらさらと崩れていきます。
滑ると独特の浮遊感が味わえるため、スキーやスノボをする人にに愛される雪質でもあります。また、スピードが出やすく、ターンが容易になるほか、ふわふわしているので転んでもそれほど痛くないという特徴を持っています。初心者にも上級者にもうれしい雪質といえるでしょう。
日本のパウダースノーは、質が良く豊富なため「JAPOW(ジャパウ)」という愛称で世界中のスキーヤー・スノーボーダーに親しまれています。パウダースノーが降るのは、気温、湿度ともに低い日です。楽しみたいなら、できれば条件の揃った日を狙って行きましょう。
パウダースノーは他にどんな呼び名がある?
スキー場によっては、そこにしかない雪質であることをアピールするために、「〇〇スノー」と独自の呼称を付けているところもあります。80年代のバブル期に多くのスキー場が開業した時期に、こうした呼称を決める風潮が生まれてきました。
例として以下のようなものがあります。
ミクロファインスノー
福島県の裏磐梯猫魔スキー場で現場のスタッフが最初に呼び始めた呼称で、広告などに使用しています。日が直接当たらない場所に降る、さらさらの雪。
シルキースノー
北海道の名寄ピヤシリスキー場や長野県の黒姫高原スノーパークでは、シルクのようにきめ細かい雪をこう呼んでいます。
アスピリンスノー
頭痛薬のアスピリンの結晶のように雪の粒が小さいさらさらの雪。
スーパーファインスノー
標高の高い山を越えて降る軽いパウダースノー。
パウダースノーの滑り方
スキー・スノボ初心者にとって、パウダースノーはどのようなものなのでしょうか。通常の雪とは全く異なる、その性質を頭に入れておきましょう。
通常、スキー場では圧雪車によって圧雪したコースが用意されていますが、パウダースノーのコースは非圧雪コースになるため、雪が降り積もったままの状態です。さらさらふわふわで、滑りやすさを感じるため初心者にも魅力的です。スピードが出やすいため、勢い余って思い切り転倒してしまうこともあります。転び方にもよりますが、転んでもふわふわの雪がクッションになってあまり痛みは感じません。しかし、転んだ後が大変です。深く雪に埋まってしまい、その場に立つのもやっとの状態になることもしばしばです。傾斜が緩いところや雪が深いところは、注意が必要です。
滑り方にもコツがあります。ボードの中心ではなく少し後方に重心を置き、ややボードを浮かせるようなイメージで滑ります。こうすることで、ターンの際にもボードが雪に埋まりにくくなります。スピードが遅いときや傾斜が緩い場所ほど雪に埋まりやすいです。初心者はスキー場の各コースの両脇にある非圧雪の雪が残っている場所などで、コツを掴むまで練習を積み、慣れたら本格的にパウダーランに挑戦するのも良いでしょう。
本州でパウダースノーが楽しめるスキー場6選
上越国際スキー場(新潟県)
過去にワールドカップが開催されたこともある有名なスキー場です。東京ドーム約214個分の広さを誇り、バラエティに富んだ全22コースが配備されています。初心者用のコースももちろん完備しています。「パノラマゾーン」と呼ばれるゾーンでは、谷川連峰の絶景を望みながら上質なパウダースノーを体感できます。駅前からすぐにアクセスできる便利さも魅力のスキー場です。
・東京方面からのアクセス情報
《車》
首都高速から関越自動車道塩沢石打ICを降り、県道28号線を約6Km(約7分)程度です。
《電車》
・東京駅から上越新幹線越後湯沢駅下車、JR上越線上越に乗り換え国際スキー場前駅下車、徒歩0分です。
・ホテルグリーンプラザ上越の宿泊者なら、越後湯沢駅から直通バス(約25分)を利用できます。
かぐらスキー場(新潟県)
東京から日帰りで行くこともできるかぐらスキー場は、11月末から5月末までの長期間楽しめるスキー場です。特に標高の高いエリアにパウダーコースが充実しています。難易度の高いジャイアントコースやチャレンジバーンなどのコースもありますが、まずは初心者用のコースから初めて、徐々に難しいコースにチャレンジしていきましょう。
・東京方面からのアクセス情報
《車》
首都高速から関越自動車道湯沢ICを降り、三国街道/国道17号線でかぐらスキー場のみつまたステーションまで8.7km(約10分)、田代ステーションまで15.3km(約25分)程度です。
《電車》
東京駅から上越新幹線越後湯沢駅下車、越後湯沢駅東口から路線バスに乗り換え、みつまたステーションか田代ステーションで下車します。
石打丸山スキー場(新潟県)
上越エリアの中でも老舗スキー場のひとつで、全23本のコースを有しています。東京から日帰りも可能です。裾野が広いゲレンデには、多彩なパウダーエリアが点在しています。雪の量が豊富で滑り心地が良いだけでなく、隣のGALA湯沢スキー場と、その先の湯沢高原スキー場とも連絡しているため、3つのゲレンデを楽しめる満足感もあります。
・東京方面からのアクセス情報
《車》
首都高速から関越自動車道塩沢石打ICを降り、国道17号線で石打丸山駐車場まで約5分程度です。
《電車》
東京駅から上越新幹線越後湯沢駅下車、無料シャトルバスに乗り換え約10分です。
白馬コルチナスキー場(長野県)
出典:長野県 白馬コルチナスキー場|天然雪100%パウダースノーが人気
北アルプスの絶景と、柔らかくさらさらとした極上の雪質が人気のスキー場です。こちらの雪は、転んでも体があまり濡れないほど水分が少ないのが特徴です。つぼ型のつくりになっており、主要なコースの終着点が同じポイントになるため仲間とはぐれたときに集合しやすいでしょう。200mと幅が広い初心者用コースが用意されています。
・東京方面からのアクセス情報
《車》
中央道・長野経由ルートと、関越道・上信越道経由ルートがあります。どちらも所要時間は4時間程度です。
(中央道・長野経由) 首都高速から中央自動車道、長野自動車道を経由し安曇野ICで降り、県道306号線から国道148号線を通ります。
(関越道・上信越道経由)首都高速から関越自動車道、藤岡JCTから上信越自動車道、長野ICで降り、白馬長野有料道路から県道31号線を通ります。
《電車》
所要時間約3時間程度
・東京駅から北陸新幹線長野駅下車、特急バスに乗り換え白馬村まで約70分程度です。
・ホテルグリーンプラザ宿泊者なら、予約制の無料送迎バスを利用できます。
斑尾高原スキー場(長野県)
日本有数の豪雪地帯として知られる斑尾高原は、長野県と新潟県の県境にあります。特有の細かい雪質で、斑尾高原のパウダースノーはMadapow(マダパウ)と呼ばれ、シーズン中は多くの愛好者が集まります。量も申し分なく、斑尾山の北側がほとんどゲレンデになっているという広大さも人気の理由です。
・東京方面からのアクセス情報
《車》
首都高速から関越自動車道塩沢石打ICを降り、国道17号線から石打丸山駐車場まで約5分程度です。
《電車》
東京駅から北陸新幹線で飯山駅下車、飯山駅からはバスで30分程度です。
志賀高原/焼額山スキー場(長野県)
自然の地形を生かしたロングコースで爽快滑走!
北アルプス、北信五岳が一望でき、ホテル南館に一気に滑り込める爽快なコースなど、針葉樹林が美しい林間コースが特徴で、バリエーション豊富な15コースは初級者から上級者まで楽しめます。
・東京方面からのアクセス情報
《車》
上信越自動車道信州中野I.C.から30km(平常時45分)
《電車》
北陸新幹線長野駅乗り換え長野電鉄湯田中駅から22km(平常時バスで1時間)
JR長野駅東口より奥志賀高原行き急行バスで平常時1時間24分
まとめ
パウダースノーの特徴や滑り方、本州のスキー場をご紹介しました。初心者にもうれしい特徴があり、東京方面から日帰りで楽しめるスキー場もあるため初心者でもトライしやすいのではないでしょうか。この冬はこの記事を参考にして、世界のスキーヤー・スノーボーダーから愛される、日本のふわふわの雪の滑り心地を体験してみてください。