スキーシーズン到来で、今年こそスノボを覚えたいと思っても、初心者にとってはどこのスキー場でも良いわけではありません。人にはその力量に合った場所があります。スノーボーダーにとって滑りやすい場所を選ぶことが上達の近道でもあります。ここではスキー場選びのポイントやおすすめの場所について詳しく紹介します。
覚えておきたい!スノボ初心者がスキー場を選ぶときのポイント
スノボ初心者には、それに見合うスキー場があります。ゲレンデにはスキーをする人やスノボをする人、あるいは上級者から初級者までさまざまな人がやってきます。また、コースもそれぞれで、おのずとスノーボーダー向きのコースというのがあるのです。初めてスノボをするときは、周りの人に迷惑をかけないように、最初は初心者に合ったゲレンデやコースを選ぶべきでしょう。
練習がしやすいコースがあること
なんでもそうですが、上達のカギは練習量にあります。何度も転んで立ち上がることが大切です。そんな練習を誰にも迷惑をかけずに思い切ってできるコースを選ばなければなりません。
初心者用コースの数が多いこと
コースが少ないと飽きてしまいます。できれば初心者用のコースが何本かあるほうが、色々なところで練習ができるので、それだけで楽しく過ごせます。
コース斜度が緩いこと
初心者にとってコースの斜度はとても重要になります。初心者は当初、立つこともできませんので、立っては転び、転んでは立っての繰り返しになります。この2つをきちんとマスターして初めて滑れるようになります。この基本を繰り返し練習するためには、やはり緩斜面が理想的と言えます。
コースの幅が広いこと
狭いコースだと近くに人がいることも多くなります。それは転んで他人を巻き込んだり、衝突の危険があることを意味します。心置きなく何度も転んで、自由に練習するためには幅広のコースを選ぶことです。
長いコースであること
コースの長さも重要になります。立てるようになったら、いよいよ滑りますから、コースが短いとすぐに終わってしまい、あまり練習になりません。ゲレンデに慣れるためにも、できるだけ長いコースをまっすぐに滑れることが大切です。ですから、ロングコースがあるスキー場がおすすめということになります。
アクティビティが充実していること
スキーやスノボ以外のアクティビティが充実していることも見落とせないポイントです。初心者にとっては、1日中ただ転んで少し滑るだけでは飽きてしまいます。時折、他のことをして楽しむことで、また練習しようという意欲がわいてきます。なお、宿が良いとか、温泉がある、あるいは食事が美味しいなども大切です。上級者は滑れればそれで満足でしょうが、初心者はそれ自体を最初から十分に楽しむことはできませんから、できれば付属の何かに楽しみがあれば、それだけで満足して過ごせるでしょう。
晴天率が高いこと
スキーもスノボも晴れてこそ楽しめます。ましてや初心者にとっては、晴れの日こそ絶好の練習日和と言えます。晴れていれば体感温度も上がりますし、逆に雪や曇りだと早々に引き上げたくなってしまいます。
スノボを楽しみたい人におすすめのスキー場5選
スキーにはスキーヤー向きの、スノボにはスノーボーダー向きのスキー場やコースがあります。これはコース自体がその遊び向きに作られており、また、そこでは同じ遊びを楽しむ人たちが多いですので、気兼ねなく練習ができます。ここでは、スノーボーダーが存分に楽しめるコースのあるスキー場を選んでみました。
竜王スキーパーク(長野県)
ここにあるスノーパークには初心者にとってちょうどいいアイテムが豊富に揃っています。まず、このスノーパークはスノーボーダーが集まってくるゲレンデであり、そのほとんどがスノボを楽しんでいる人ばかりです。パーククルーもいて、無料でのアドバイスもしてくれます。パークアイテムとして、メインパークでは3連3メートルジャンプと3連6メートルジャンプがあります。これは、3回連続で飛ぶことのできるジャンプ台で、上手になってくると、ここから飛び出して回転技などを繰り出すことができます。次にナローボックスも2つあります。ナローボックスは細長い形状のボックスで、幅が狭い中を通り抜けるように滑っていきます。レールは2つあります。これはボックスよりも幅が狭く、スノーボードの幅よりも少し広い程度のところを滑ることになります。また、塩ビレールも2つ備え付けてあります。これは塩化ビニールでできているレールのことで、最初はナローボックスで練習し、次にこの塩ビレールの上を滑れるように練習します。そして最後にレールを滑ることになります。この塩ビレールはまさしく初心者向けのアイテムであり、これが置いてあるところはなかなかないのが現状です。
パークスタジアムには、ワイドボックス、ナローボックス、塩ビレール、ダウンレール、ダウンフラットレールがあります。ダウンレールとは下向きのレールであり、ダウンフラットレールとは下向きと並行が合体したようなレールのことです。
ヒップホップバンクには、ナチュラルヒップ、ナチュラルバンク、バンクがそれぞれ2つ設置されています。
X-JAM高井富士(長野県)
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ここには日本最大級のパークがあり、今ではスノーボーダーにとっての聖地と呼ばれるほど人気の高いスキー場です。初心者向けの小さなウェーブから、上級者向けのテーブルトップ、ハーフパイプなど本格的なジャンプができるアイテムが揃っています。レールなど最大47アイテムがあります。
リフトの周辺には何本ものコースがあり、圧雪などの整備もしっかりしています。まず、第1ペアリフト沿いにあるコースは「なんじゃこりゃ」と呼ばれ、1000メートルの滑走距離があります。ここは長い緩斜面が続いており、初心者にとっては絶好の練習場所となります。また、ここにもジャンプ台やレールがありますが、初心者向けにできており、簡単なジャンプなどを練習できます。
ゲレンデ最上部には「フリーウォール」と「ダウンスロープ」というコースがあり、中・上級者におすすめのコースです。最大斜度が28度あり、それなりに刺激的で楽しいコース設計になっています。ここからスピードに乗って滑っていけば、最長2000メートルという滑走ができます。「フリーウォール」は、2つの尾根の間を下るコースで、日陰なので雪質が良く、リフトを降りてからの直下は斜度が少しきつくなっています。また、「ダウンスロープ」は、「フリーウォール」の上の尾根にあり、陽当たりが良くて明るいコースになっています。
白馬五竜&Hakuba47(長野県)
白馬五竜は北アルプスにあり、「アルプス平ゲレンデ」「とおみゲレンデ」「いいもりゲレンデ」の3つのゲレンデがあります。また、隣にはHakuba47のゲレンデがあり、11月下旬から5月初旬と長い期間楽しめるのが特徴です。「アルプス平ゲレンデ」は上部に位置するエリアで、フラットなところからテクニックを要するコースまで、中上級者にはもってこいのコースであり、天気のいい日には北アルプスの素晴らしい眺望が楽しめます。「とおみゲレンデ」は、ここのメインゲレンデであり、圧雪が行き届いているので、初心者が練習しやすい場所です。また、ナイター営業もしているので夜遅くまで楽しめます。最後の「いいもりゲレンデ」は、斜度から言うと初級者や中級者向けのゲレンデであり、モーグルのコースもあって、スキーヤー・スノーボーダーともに楽しめるところです。
上部のアルプス平ゲレンデから降りると、途中に上級者向きの「チャンピオンダイナミックコース」があります。初級者の場合はここは滑らずに「テレキャビン」に乗って下へ降ります。そのため、滑れなくてもきれいな景色を存分に楽しむことができます。下にある「とおみゲレンデ」は1500メートルもの長さがあって、3本のリフトがあります。途中にきつい斜度の場所もありますが、自分の力に応じて斜面を選ぶことができ、たとえ初級者であっても安心して滑れます。また、とおみ第1ペアリフト沿いは、初心者が気兼ねなく滑れるゲレンデになっています。「いいもりゲレンデ」の第6ペアリフト沿いも緩やかな斜面になっており、初心者向けのコースです。
白馬八方尾根スキー場(長野県)
このスキー場は冬季オリンピックの開催場にもなっており、日本を代表するゲレンデと言えます。標高1830メートルの最上部から麓まで数多くのコースがあり、頂上から降りれば最長滑走距離は8000メートルにもなります。上級者のためのゲレンデと思っている人も多いのですが、緩やかなコースもたくさんあり、急斜面には回り道もあるので、初心者も安心して降りてくることができます。
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石打丸山スキー場 (新潟県)
ここは裾野が広く、広大なゲレンデを持っています。コースは23本あり、初心者から上級者までレベルを問わず楽しめます。山頂ではガーラ湯沢スキー場と繋がっており、ボードを脱がずにどっちでも滑ることが可能です。さらに、湯沢高原スキー場とも連結しているので、それぞれを回って滑ることもできます。
ここにはハツカ石口、中央口、観光口の3つの入口があり、ハツカ石口の下方は初心者向き、観光口正面は斜度が少しきつく、中上級者向きになっています。そして、このスキー場の中心になるのが中央口です。ここには中腹まで行けるサンライズエクスプレスが設置されています。
山頂から下山するコースは2つあり、初級者は迂回路であるメルヘンコースを滑ります。このコースは幅が広く緩斜面であり、とても滑りやすくなっています。ハツカ石のスーパーゲレンデも広々としていて、多くのスノーボーダーがいますが、下の方は緩斜面なので初心者も滑りやすいでしょう。
観光口にはダイナミックAとBの2本のコースがあり、Aの方は難関コースですが、Bは急斜面を滑る練習になります。ただし、初心者には難しいので急斜面を迂回する源五郎コースとダイナミックバイパスを滑りましょう。
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スノボ禁止のスキー場は省きましょう
スノボは日本全国ほとんどのスキー場で滑ることができるのですが、場所によっては楽しむことができないところもあります。間違ってスノボ禁止のところへ行くことがないように、事前に情報を手に入れておくと便利です。
・北海道 札幌藻岩山
・新潟県 湯沢一本杉
・福島県 会津高原高畑
・山形県 蔵王猿倉
・長野県 白樺高原国際、ブランシュたかやまスキーリゾート、きそふくしま、富士見高原
・広島県 スノーフィールドもみのき森林公園
・福井県 六呂師高原スキーパーク
スノボ禁止のコースがあるスキー場
スノボが滑れるスキー場でも、スノボを滑ってはいけない場所やコースがあります。これにも注意しなければなりません。コースには必ず禁止標識というものが立てられています。赤い標識でバツが書いてあれば立ち入り禁止であり、人に斜めの線が入ってあれば歩行禁止となります。同様にスキーヤーやスノーボーダーの絵の上に斜線があれば、スキーヤーやスノーボーダーは立ち入れないことになります。
安全確保を目的とした指示標識というのもあります。青色の四角い標識でスノーボーダーの絵のあるものは、スノボ指定区域となっています。
一方、コースの難しさを表すマークもあります。コース表などにある黒色の菱形は上級者向きであり、赤色の四角は中級者コース、緑色の丸は初級者コースになっています。ゲレンデに行ったらこれらの標識をしっかりと確認し、自分に合ったコースを選ぶようにしなくてはいけません。
まとめ
スノボを覚えようと思うのなら、やはりどこのスキー場を選ぶかは大切なことになります。場所によってはスキーヤーのみでスノボを禁止しているところもありますし、初心者にとっては難しい設定のコースもあります。
初心者にとって練習がしやすく、さまざまなコースやアイテムが用意されているところを選んで行ってみましょう。