ネットショップを利用する際におさえておきたいポイント
アイテムを揃えるのにネットショップはとても便利ですね。重い荷物を自分で持ち帰る手間はありませんし、在庫状況にもよりますが「急ぎ便」などを指定すれば、注文翌日に商品を手にすることだって可能です。また実際に買ったユーザーからのレビューを商品選びのヒントにすることができるなど、ネットショップでの買い物はスキー&スノーボード初心者にとってもメリットがいっぱい。
しかし反面、「思っていた色と違う」「サイズが合わなかった」など、実際に商品を見ていないために起こる失敗もありがちです。スキー&スノーボード用品に限ったことではありませんが、ネットショップを上手に利用するには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。まず、ありがちな失敗をあげてみましょう。
×サイズが合わなかった
×イメージと、実際の商品が違いすぎた
×商品は届いたが、破損していたため、返品交換に手間取ってしまった
主に、こんなところではないでしょうか。もっとも、これらについては、事前にリアルショップで、適合サイズやカラー、イメージを確認しておくことや、商品到着から実際に使用する日までの予定に余裕をもっておくといったことで十分に防げそうです。
ネットかリアルか?それぞれのメリット・デメリットは…
ネットでのショッピングは大変便利ですが、スキー&スノーボードグッズの場合は、必ずしもそうとはいえません。それぞれのメリットとデメリットをもう一度整理し、比較してみましょう。
ネットでの買い物
メリット
- 自宅に居ながら買い物ができる
- 一度に大量の商品を比較検討できる
- 購入者のレビュー記事などを読める
- サイト独自のポイントを貯めることができる
- 自宅まで配送してくれる
デメリット
- ブーツなどは試し履きができない
- 実際の商品の色がイメージと異なるケースもある
- 基本的に自分の選択眼で商品選びを行なう
- チューンナップなどは、自分で店に持ち込む必要がある
- クレジットカードがないと不利
- 返品交換などの手間と時間がかかる
- バインディング(締め具)の調整を専門家に依頼する必要がある
リアルショップでの買い物
メリット
- スキーやブーツなどは、無料でチューンナップしてくれることもある
- ショップスタッフのアドバイスを受けられる
- カラーの雰囲気などを実際に目で確認できる
- 返品交換などへの対応は基本的に迅速
- SBB認定整備技術者による納品管理が可能
デメリット
- 店が近くにない場合は、遠方に出向く必要がある
- 持ち帰りの手間がある
このように、「メリットも多いが、同時にデメリットも多い」というのがネットショッピングのネックといえそうです。
ちょっと待って。実際に見て触って確かめたほうがよいグッズも
スキー&スノボに限らず、ネットで買い物をするなら最低でも次の2点は確認しておきましょう。
◆返品および交換に関するポリシーをよく確認する
◆発送方法や納期についての条件などをよく読んでおく
スキー&スノボギアには、自分の技術レベルに合っているかどうかに加え、安全性という問題があります。特に、スキー板やスノーボードにブーツを固定するバインディングには、転倒して危険な力が加わったときに留め具が外れて、ケガを未然に防ぐという機能が備わっています。外れる時の設定(解放値)はまちまちですが、それを設定するには専門的な知識が必要で、この作業は日本スキー産業振興協会が認定する「SBB認定整備技術者」によってのみ行うことができます。
近年のスキー板には最初からバインディングが取り付けられ、セットで販売されているケースがほとんど。しかし、ネットで購入するとバインディングの解放値が未設定のまま届いてしまうことになります。アンダーウエアや身に付ける小物類などはネットショップで購入して何の問題もありませんが、安全性に関わるギア関係の買い物は、特に知識のない初心者はリアルショップで購入し、安全のためにもしっかりと設定することをおすすめします。
※SBB認定整備技術者に関しては日本スキー産業振興協会のサイトに掲載されています。
http://www.ski-jsp.jp
ネットのレビューは参考になるけれど、鵜呑みは禁物
多くのショップサイトには、実際に購入した人の商品レビューが投稿されています。これらを参考にすることで、楽しいショッピングができるはずです。しかし、スキー板やスノーボード、ブーツなどは、使用する人の好みがはっきりと出るので、そのレビューは主観的なものになりやすく、しかも上級者の感覚と初心者の感覚はまったく違います。できれば、「自分と同じくらいのレベルの人がどう感じているか」という視点で読むとよいでしょう。
また、サイトによってはレビュー投稿に返信できたり、アカウントが投稿者のSNSに紐付けられていたりすることもあり、実際の購入者に直接質問できる場合もあります。現在はショッピング系の大規模ポータルサイトだけでなく、独自にサイトを展開しているショップも増えています。同じ商品を、複数のサイトで比較検討できるのもネットショッピングの楽しさといえますね。
なお、実際にネットショップを利用して何らかのトラブルが生じた場合は、下記のような関連団体が設けられているので、覚えておきましょう。
※国民生活センター 消費者ホットライン 188
※日本通信販売協会 通販110番 03-5651-1122
(トラブルの情報提供を呼びかける協会であり、トラブル対応はおこないません)
買い物をするなら、まずは商品の情報集めから
ネットで買うにしても、リアルショップに出かけて購入するにしても、まずは情報集めが大切。ネットで買うと決めていても、実際にたくさんの商品を目にすると、また違った視点でのチョイスができるはず。
実際に、東京御茶ノ水にある有名ショップのスタッフさんによると、「最近は、店に来てサイズを確認したあと、ネットショップで買う人が増えている」のだそうです。ただし、値段については、リアルショップのほうがネットよりも安いケースがあり、一概にネットでの買い物が安いとは言いきれないようです。
「真のネットショッピング達人は、リアルショップ回りも欠かさない」といえるのではないでしょうか。