スノボに押され気味だったけど、近年、人気再沸騰の兆しをみせるスキー。「ぜひやってみたい!」というアナタは、まずスクールに入ってみましょう。どんなスポーツでもそうだけど、基本はとっても大事! 最初の段階でしっかり基本を身につければ、その後の上達もスムーズになります。初心者だけではありません! 小学校~高校のスキー学校なんかで体験したことのある人も多いことでしょう。その後、1回もスキーを履いていない「ペーパースキーヤー」さんも、スクールで基本を思い出してみては?ここではそんなみなさんのために、スキースクールに関することをちょっとご紹介しましょう!
スキースクールって、どんなところ?
スキースクールでは、「教えるプロ」であるインストラクターが、まさに「手取り足取り」で教えてくれます。また、スキーの技術だけでなく、ルールやマナー、身だしなみなど、さまざまな知識を教えてくれます。スキーのこと、スキー場のことをまだ何も知らない初心者にとって、これほど心強い味方はいないと断言できます。
レッスン内容はスクールによってまちまち。でも問題はありません。どのスクールであっても、レッスンの目標はひとつ、「生徒さんが滑れるようになること」だからです。技術に加えて、インストラクターは「スキーの楽しさ」も教えてくれます。「友だちに教わろう」なんて考えている人がいるかもしれませんが、「教えるプロ」のインストラクターと、教えた経験のない(乏しい)友だちとでは、ここにも大きな違いがあります。教えたことをなかなかできるようにならないアナタに、ついイライラする……なんていう人は、インストラクターの中にはいませんからね。
もちろん上達のスピードも、友だちに教わるより格段に早い! 「滑れるようになって、友だちと一緒にスキーを楽しみたい」と思うなら、迷わずスクールに入ることをおすすめします。
【コラム】レッスンの料金システムにはどんなものがある?
スキースクールのレッスンは、午前・午後の2回に分けて行われるのが一般的です。時間はそれぞれ2時間程度。両方を合わせた1日レッスンもあります。ほかに、90分程度をひとつの単位として、1日に3、4回のレッスンを行なっているところもあります。時間が短いレッスンでも、少人数制をとっていれば、効率よく上達することが可能です。
それ以外にあるのは、一人から入れるプライベートレッスンや、ナイターでのレッスン。プライベートレッスンは、グループ単位で受けられるところもあり、知らない人と一緒にレッスンを受けたくない人にも利用価値大です。料金が高く感じるかもしれませんが、何人かで利用すれば、むしろ一般的なレッスンより安くなることもありますよ!
スキースクールのレッスンの流れをご紹介!
「スクールってどんな感じなのかな?」「優しく教えてもらえるのかな?」なんて不安に思う人もいることでしょう。ここでは、そんな不安を取り除くため、初心者レッスンの内容を紹介しましょう。もちろん、すでに述べた通り、レッスン内容はスクールごとに異なりますので、これはあくまで一例。ただ、初心者レッスンに限っていえば、スクールによる内容の違いは、それほどありません。
受付がすんで、開始時間になったら集合場所へ。まずはインストラクターさんとご挨拶!
ケガをしないように準備運動を念入りに行ないます。しっかり体をほぐしておきましょうね!
次は道具の説明。スキー板をどうやって履くのか、ストックの正しい持ち方は?など、ていねいに教えてくれます。
両足にスキー板を履いて、最初に覚えるのは、スキーのズラし方。スキーがVの字になるように、片足ずつ外へ押し出してみます。これを両足同時にやると、ブレーキがかかるんです。
ここまでできたら、緩~い斜面を使って、さっそく滑る練習!たいていの人は、短い斜面を2、3回滑り降りたらブレーキをかけることができるようになりますよ!
安全な転び方や立ち上がり方も教わります。これでいつ転んでも安心?
ここまで覚えたら、さっそくリフトに乗車!インストラクターさんがアシストしてくれるので安心です。もちろん、降りるときもアシストあり!
ゲレンデの上に立ったら、インストラクターさんについて滑ります。滑りながらアドバイスをくれるので、自然と上手になるんです。
ときおり止まって、滑り方のコツを教えてくれるインストラクターさん。滑り方を頭で理解できるようになると、上達が早くなるんです!
初心者・初級者向けの緩いゲレンデを滑れるようになったら、あとはどんどん滑る!
インストラクターさんの背中を見ながら、ときおり声をかけてもらいながら滑るだけで、勝手に(?)上達していきます。
2回目のリフト乗車!
ゲレンデの規模(長さ)にもよりますが、半日(2時間程度)の初心者レッスンでは、リフトに2回乗るのが平均的だそうです。この段階では、滑れば滑るほど上手になるので、生徒の人数が少ないときや、上達が早いときは、3回以上乗ることもあるんだとか。
アトラクション要素のあるコースに挑戦!
デコボコがつけられたコースに突入!
こんな感じで、インストラクターさんが、生徒の上達具合を見ながらいろんなことにチャレンジさせてくれます。
インストラクターさんの考え方や、生徒さんのタイプにもよりますが、初心者レッスンでは「難しいことを言わずにどんどん滑らせる!」というスタイルが主流。生徒の安全を確保し、必要な最低限のアドバイスをすることが、インストラクターさんの役目なんです。だから全然堅苦しくないんですね!
あとは楽しみながらどんどん滑ってうまくなるだけ! 滑っているうちに、「もっと上手にターンしたい」「急斜面にもチャレンジしたい」なんていう思いが湧いてくるもの。そうなったら、またスクールの門を叩いてみましょう!
【コラム】スキースクールのレッスンは事前に予約したほうがいいの?
「スクールを予約するのが面倒」「予約ってなんだかおおげさ……」なんて思う方もおられるでしょう。レッスンの当日受付が可能なスクールがほとんどです。でも、ハイシーズンの土日などは、定員いっぱいになってしまうことも。逆に生徒が少ない時期は、インストラクターの数が限られていて、当日受付に十分対応できないというケースもありえます。
そんな状況に陥らないよう、予約はしないまでも、事前に問い合わせの電話などをしておくことをおすすめします。料金や時間、レッスン内容など、気になることを確認しておきましょう。レッスン中の事故に対する保険の有無や、保障の内容なども要確認。細かいところまで理解できていれば、スクールに入るハードルも下がります。
スキースクールの選ぶ時に抑えておきたい4つのポイント
ほとんどすべてのスキー場にあるスキースクール。ひとつのスキー場に複数のスクールがあるのも、珍しいことではありません。でも、どのスクールに入るのがベストかなんて、初心者がわかるはずもないですよね。でもご安心を。今の時代、レッスン内容に問題があるようなスキースクールは皆無といっていいでしょう。
とはいえ、事前にスクールの情報を仕入れることは大切。料金や時間、レッスン内容などは、事前に知っておいたほうがいいですからね! スキー場やスクールのHPは、必ずチェックしておきましょう。時間があれば、細かいところまで確認しておくことをおすすめします。
たとえば、こんな点です。
1)予約方法:インターネット予約などが可能か。
2)リフトの優先乗車:スクールによってはレッスン中のリフト利用を優先してもらえます。スキー場が混んでいるときは大きなメリット!
3)保険加入の有無:レッスン中の事故などに対する保険に加入できるかどうか。HPでわからない場合、電話で問い合わせておくことをおすすめします。
4)支払い方法:クレジットカードなどが使用可能か。
HPで分からないことがあったら、電話で問い合わせるのが手。「初心者はスクールを選べないのが普通」と書きましたが、HPから伝わるレッスンの雰囲気も、電話の応対にも合わないものを感じたら、他のスクールを探しましょう。料金だけでなく、細かいところまで納得したうえでスクールに入るのが、一番の方法ですよ!
【コラム】スキー場が違っても教え方って一緒なの?
ほとんどのスキースクールは、「全日本スキー連盟(SAJ)」や「日本プロスキー教師協会(SIA)」といった公益の団体に所属する公認校です。それぞれ、インストラクターになるための資格があり、資格習得のためには基本的な教え方(メソッド)を学んでいる必要があります。つまり、各スキースクールは連盟・協会がつくったメソッドを基本としている=多くのスキースクールで同じメソッドを使っているのです。
ただ、ベースはいっしょでも、スキー場の状況などに合わせて、スクールや個々のインストラクターが教え方を工夫するので、レッスン内容がまったく同じということはありません。生徒の運動神経がいいのか悪いのか、体力があるのかないのかによっても、教え方を変えていくのが、インストラクターの腕の見せどころといってもいいでしょう。
もし、とても教え方が上手なインストラクター、相性がいいインストラクターを見つけたら、次回も同じインストラクターにレッスンを受けられるように相談してみることをおすすめします。実際、インストラクターを指名してプライベートレッスンを受ける人は、けっこういるらしいですよ。
緊張は不要。スキースクールは楽しく、仲間を作る場所
「スクールは楽しい!」。これが実際にスクールに入った人の、大半の意見。もちろんそれは「すぐに滑れるようになる!」からですが、もうひとつ、インストラクターさんが技術だけでなく「スキーの楽しさ」を教えてくれることも大きな理由です。
インストラクターさんにとって、生徒は「未来のスキー仲間」。同じスポーツを楽しむ人を、ひとりでも増やしたいんです。いうなれば「良き先輩」ってところでしょうか? スクール受講に及び腰になる必要はありません。とくに初心者であればこそ、まずスクールに入ってみましょう!
初スキー、スノボの友人にスクールをすすめるならこちら