初心者であっても、スキーに関する用語は覚えておかなければいけません。道具を購入したり、指導を受けたりするときにも、こうした用語は必ず出てきます。聞き慣れない言葉もたくさんある中で、滑りを上達させるためにも、これだけは覚えておくべき大事な言葉を集めました。
初心者が覚えておくべきスキー用語~道具編~
スキーにはさまざまな用語がありますが、道具にも必ず名前がついています。これらの名前を覚えておけば、教わるときにも会話が成立しやすくなるでしょう。
ポール
通常ストックと呼ばれるのがポールです。道具としては手に握って使う棒を意味します。先端には雪面に刺さるようにピンがついており、体勢を維持するために使われる道具です。素材はアルミ製とカーボン製のものが存在します。
エッジ
エッジは、板の両横についている金属部品を指します。エッジを効かせるといった使い方をしますが、雪面に食い込ませて操作するために重要な部品です。金属製のため、錆びないようにする一方で、雪面に有効に働かせるため、やすりなどで磨いてメンテナンスをします。内側をインエッジ、外側をアウトエッジと呼びターン時には重要な役割を持ちます。
ビンディング
ビンディングはバインディングとも呼びますが、板とブーツを固定するための器具です。
スリーサイズ
スリーサイズは、板のトップ、センター幅、テールの3点のサイズを表しているものです。スリーサイズによって板の特性が変わるため、滑り方に合わせて選ばなければいけません。滑るときの感触も変わります。
サイドカーブ
サイドカーブは、板のくびれを指します。競技では大きさが規定されているほど滑りに与える影響の大きな部分です。
チューンナップ
チューンナップは、板のメンテナンスを指します。板は金属部分もありますし、雪面をとらえ抵抗を減らすためのワックスも必要です。
開放値
開放値は、ビンディングに影響する値で、板からブーツが離れてしまうための力を指しています。大事な数値で、弱すぎると雪面から抵抗を受けたときにすぐにはずれ、強すぎると外れずに怪我をするため、ショップで適正値に設定してもらうのが良いでしょう。
初心者が覚えておくべきスキー用語~ウェア編~
ウェアは、どうしてもきらびやかなものを選びがちですが、大事なことは機能を果たしてくれるかどうかです。自分のスタイルに合わせて選ばなければいけません。
シェル硬度
シェル硬度とは、ブーツで重要な値です。そもそもシェルとは、ハードブーツの外側の部分であり、この硬さのことを数値化してシェル硬度という用語で表しています。シェル硬度によって、滑りの時にかかる力の受け止め方が変わるため、自分にあっているかどうかフィーリングが重要な数値です。特にハードなライディングをするのであれば、硬度が高めでなければ追従できません。
フリーライドタイプ
フリーライドタイプは、フリースタイルとも呼ばれるウェアの種類です。ファッション性を高めたところが特徴ですが、スノボと兼用にできるなどのメリットがあります。ゆったりとしたラインが特徴で、あまり窮屈にはなりません。動きやすさというところでは、ウェアの種類としては最も楽なスタイルです。
バックカントリータイプ
バックカントリーは、フリースタイルにも似ているものの、ハードな状況の中でも身体を守るように作られています。バックカントリースキー用に使われるという意味で、ゲレンデ以外のところで滑るためのものです。長時間移動したりもするため、快適な状態が保てるように、最新素材が使われていたりします。
初心者が覚えておくべきスキー用語~滑り方編~
山足・谷足
山足・谷足とは、内足・外足と同じような意味を持つ言葉です。
内足・外足は、ターン時の足の位置を表しています。ターンには左と右がありますが、このときに内側にくるのが内足です。左ターンなら左足が内足で右足が外足、右ターンなら逆に左足が外足で右足が内足になります。
内足はターン時に高い位置になるため山足、外足は斜面の方向へ向くため谷足となります。
外スキー内スキーも同様の意味を持ちます。内側に入る足は内スキー、外側の足は外スキーとなるだけで意味は変わりません。
ボーゲン
ボーゲンは、板を八の字にして滑る方法を意味しています。板のトップをくっつけてテールを開いた状態で、板の抵抗が強いために速度が出ません。このまま滑って降りる方法が、プルークボーゲンでかなりゆっくりと斜面を降りていけます。初心者のレッスンとして定番ですが、足の動きなど大事な基本動作です。
パラレル
パラレルは、スキーのターンの基本で、並行を意味します。板が平行になったままの状態でターンしていきます。小回りの利く方法で、外足荷重ができなければいけません。
シュテムターン
シュテムターンは、足の開き方で違いがありますが、テールだけを開いて滑走する方法です。テールを開くことで減速しますが、ターンをしたのちには足を閉じます。これを繰り返すことで滑りがスムーズになり、新雪でも滑りやすくなる方法です。
ナチュラルスタンス
ナチュラルスタンスは、自然な足の位置のことです。ひざの間にこぶし1つ分の隙間を開けた程度にします。
アンギュレーション
アンギュレーションとは、くの字に上体を傾けることで、遠心力に対抗してかじ取りをするための動作です。うまくできないと転倒につながります。
荷重移動
荷重移動は、板にかかる体重を移動させることで重さを掛けてコントロールしていきます。荷重移動がうまくできなければ、板は適切な運動をしません。
重心移動
重心移動は、体重のかかる方向を変えるときです。板には適切な荷重をかけますが、そのためには重心を移動させなければいけません。止まるときにも同様です。
クロスオーバー
クロスオーバーは、初心者には難しい内容で、ターンをする時にスキーの軌道と重心が入れ替わることを指しています。
スケーティング
スケーティングとは、推進滑走で、ストックを雪にさして自力で進む状態です。ブーツの真横にさすのがポイントで、そのままストックを倒すと前に進みます。
ずらし
ずらしは、板のトップ方向ではなく、横方向に滑る動作です。ずらすためにはエッジを理解する必要があり、初心者が滑りを覚えるための大事な関門です。
初心者が覚えておくべき用語~スキー場でよく聞く言葉編~
リフト
リフトは、ゲレンデにある移動手段で、ケーブルに椅子が取り付けられており、1人乗りのほか2人4人乗りなどがあります。
ゴンドラ
ゴンドラは、箱型の席で移動する方法で、大人数も運べますし、悪天候でも影響を受けにくい装置です。板は外して乗ります。
フォールライン
フォールラインは、スキー場の最大傾斜線です。この線に沿って滑ると一番速度が出ます。
シュプール
シュプールは、スキー板などを使って滑ったときに残る雪面の軌跡です。
山回り・谷回り
山回り・谷回りとは、高い方向へ曲がっていくのが山回り、低い方向へ曲がっていくのが谷回りです。当然、谷回りは斜面に対する角度がきつくなるため増速します。
まとめ
スキーには、日常的にさまざまな用語が使われています。エッジなどは代表的なもので、ほかにもいろいろと独特の呼び方があり、あまり聞き慣れない言葉もたくさん出てきます。特に山側谷側といった言い方は基本となるため、滑りを覚えていく過程にあるのなら、しっかりと覚えておきましょう。