ゲレンデでは風邪を引きにくいは本当?予防のための9つの対策

スキー場 風邪

コラム

「ゲレンデでは風邪を引きにくい」といううわさを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。この記事では、そんなうわさができた背景や、自分でできる風邪対策について解説します。
これからスキー・スノボに行こうと考えている方は、前もってチェックして実践してみてください。

ゲレンデでは風邪を引きにくい?

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「ゲレンデでは風邪を引きにくい」といううわさができた背景には、ゲレンデという特殊な環境が影響しているのではないでしょうか。
・ゲレンデは雪山であるため、気温が低く、ウィルスが繁殖しない環境であること。
・湿気が多いためウィルスが空気中に舞いにくく、感染しにくい状況であること。
・標高が高いところでは、強い紫外線が照射されているため滅菌状態にあること。

以上のような理由から、「ゲレンデでは風邪を引きにくい」といううわさができたと考えられます。

確かに、理論上は風邪を引きにくい環境ではあります。しかし、ゲレンデはたくさんの人が集まってくる場所ですので、何かの拍子に風邪を引いてしまう可能性はゼロではありません。
また、ゲレンデにいる間よりも帰った後のほうが注意が必要です。普段使わない筋肉を使うこと、慣れない環境、長距離移動で疲労がたまるため、体の抵抗力が弱まって風邪をひく人は少なくありません。スキー・スノボに行く前やしている最中に風邪の予防対策を行うのはもちろん、帰宅後もきちんと体のケアをしましょう。

汗をかいたら体が冷える前に着替え

滑っているとたくさん汗をかきます。汗だくの状態で寒いゲレンデにいると体が冷えるので、こまめに着替えるようにしましょう。
スキー・スノボのウェアのインナーは、トップスもボトムスも2枚ずつ着るのが基本です。肌に触れるインナーは、ファーストレイヤーといいます。ファーストレイヤーは、吸湿性や速乾性がある素材のあるものを選びます。例えばウールやポリエステル素材のものです。綿素材は速乾性がないので避けましょう。ファーストレイヤーを何枚か持っていき、汗をかいたら更衣室へ行き、きちんと汗をふき取ったうえで着替えましょう。
ファーストレイヤーの上に重ねるインナーは、セカンドレイヤーといいます。セカンドレイヤーには、ファーストレイヤーが吸った水分を逃がす素材で、保温性がある素材が適しています。暖かい日は長袖Tシャツ、吹雪くような寒い日はパーカーやフリースが良いでしょう。

きちんと食事を摂る

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スキー・スノボは、楽しく滑っているように見えて、意外とカロリーを消費します。ランニングと同じくらいか、それ以上の消費カロリーがあるといわれています。
人間は寒い環境に身を置いているだけでも、たくさんのエネルギーを必要とします。寒いうえ、さらに運動をするのですから、体はそれなりに消耗します。
消費した分のカロリーは、食事で補いましょう。バランスよく食べることで、抵抗力が回復し風邪予防になります。

こまめな水分補給

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のどや鼻の粘膜には、線毛と呼ばれるものがあります。線毛は、ウイルスを体外へと押し出す働きをします。線毛が乾燥してしまうと、この働きが鈍くなり、ウイルスが体内へ入ってきてしまいます。
線毛を乾燥させないためには、こまめな水分補給がカギとなります。20分に1回の水分補給が理想的です。
水を飲むと、ウイルスが消化器官へと押し流されます。消化器官で分解されるので、感染の心配はなくなります。

温泉で温まって疲労を回復

特にスキー・スノボ初心者は、翌日ひどい筋肉痛になることが多いです。慣れない運動での緊張もあるほか、普段使わない筋肉を使います。
カチカチに固まった体は、温泉に入ってほぐしましょう。各ゲレンデやその近くには、温泉があることが多いです。
温泉の温熱効果で、身体にたまった乳酸が排出され、疲労回復効果があります。また、水圧がかかるため天然のマッサージ効果も得られます。お湯に首までつかると浮力が働き、体が軽くなることで筋肉が緩み、リラックス効果があります。
泊りがけで行くなら、温泉付きの宿を利用すれば、わざわざ温泉までいかなくてもいいので便利です。

睡眠をしっかりとる、睡眠不足は体調不良の原因に

睡眠不足の人は、睡眠が充分にとれている人に比べて約4倍も風邪を引く確率が上がるという研究結果もあります。睡眠時間だけでなく、睡眠の質も重要です。
スキー・スノボをした日は、少なくとも7時間以上はぐっすりと寝て、風邪を予防しましょう。睡眠の質を高めるために、「寝る前にスマホやパソコンの画面を見ないこと」「カフェインを含む飲み物は午後3時以降飲まないこと」「アルコールを飲む場合は就寝の2時間前には飲み終えていること」の3点を守りましょう。

アロマや湯たんぽでリラックス効果

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ゲレンデは普段の生活と違う環境です。そうした環境では、自分が実感する以上に体にストレスがかかります。ストレスは抵抗力低下の原因になり、風邪を引くリスクが高まります。
心身ともにリラックスするために、携帯できるグッズを活用しましょう。スキー・スノボは大荷物になりがちですので、荷物にならない小さなグッズが活躍します。
電子レンジで温められる小さな湯たんぽは、ホテルでくつろぐときや寝るときに使えます。手足を温めてほぐしましょう。
リラックス効果のあるアロマスプレーを作ってみても良いでしょう。快眠を誘うラベンダーやシダーウッドのアロマオイルと、無水エタノール、精製水でオリジナルのアロマスプレーが作れます。スプレー容器に入れて、寝る前に枕にシュッと一吹きすれば、香りの効果でスムーズに眠れるでしょう。

ホテルでの乾燥対策

ホテルの部屋の中は、暖房がしっかり効いていて暖かい分、とても乾燥しがちです。乾燥した環境ではウイルスが空気中に舞いやすくなりますので、部屋の保湿が必要です。加湿器が設置されていれば使えますが、すべてのホテルに設置されているわけではないのが現状です。
自分でできる乾燥対策としては、以下のようなものがあります。
・濡れタオルを干す
・濡れタオルを振り回して、霧吹きの効果を狙う
・浴室のドアを全開にして、湯船にお湯を張っておく
・就寝時もマスクをする
・寝る前にコップ1杯の水を飲む
これらの対策をして、就寝時の喉を乾燥から守りましょう。

行き帰りの風邪対策も忘れずに

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ウィンタースポーツのシーズンは、風邪だけでなくインフルエンザも流行しますので、気をつけましょう。手にウイルスが付いていると、鼻や口を手で触ってしまったときにウイルスが侵入します。手で顔を触らないように心がけ、風邪予防の基本である手洗いやうがいはもちろんのこと、マスクや除菌ハンドジェルなどを携帯してしっかり予防しましょう。
移動中の車内でも、マスクを着用して粘膜を守りましょう。夜行バスで行く場合は、市販の濡れマスクが便利です。

軽い運動で代謝をあげておく

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体力に自信が無い人は、滑りに行く前から少し運動して代謝を上げておくと良いでしょう。全身の代謝を上げれば免疫力も高まり、風邪を引きにくい体が作れます。
無理なく体力をつけるトレーニングのひとつが、スクワットです。自重を利用するので、過度の負担がかかりません。ゆっくりと呼吸を意識しながら行うスクワットを10回、合計3セット行います。慣れてきたら、回数やセット数を増やしても良いでしょう。
自重を利用するトレーニングには、スクワットのほかにも腕立て伏せや上体反らしなどがあります。コツコツ毎日実践して、スキー・スノボ当日に備えましょう。

まとめ

ゲレンデでの風邪対策は、以下の7点を心がけましょう!

・マスクや除菌ハンドジェルでウィルスをよせつけない工夫をする
・こまめに水分補給をする
・栄養バランスの良い食事をとる
・十分に睡眠をとる
・アロマや湯たんぽで心身をリラックスさせる
・温泉に入浴してしっかり体を温める
・ホテルの部屋は乾燥しやすいため保湿を心がける

元気に楽しく、スキー・スノボを満喫して笑顔で帰りましょう!

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