スキーやスノボの初心者の中には、リフトの乗り方がいまいちわからず怖いという方も多くいます。
乗り方と降り方それぞれにコツがあるので、この2つのポイントをまずはマスターしましょう。
またリフトの種類によっても難易度は変わってきます。心配な方のために初心者でも乗りやすい種類についても紹介します。
スキー場のリフトは主に2種類に分けられる
「上手くリフトに乗れるかな」「リフトに乗るのが怖い」
これらは、スキー・スノボ初心者にありがちな心配事です。
スキー場にあるリフトは単に「スキーリフト」と一言でまとめられることも多いですが、大きく「ゴンドラリフト」と「チェアリフト」の2種類に分類できます。
自分が利用しようと思っているスキー場ではどちらを採用しているかチェックしておきましょう。種類がわかれば、具体的に乗り方のイメージができます。
見た目が大きく異なるので、一見すればどちらのタイプかすぐにわかるはずですよ。
ゴンドラリフト
まずゴンドラタイプは、支索と呼ばれる乗り物を支えるロープと、けん引するロープが1本で構成されているのが特徴です。
乗り物の形状は四角い箱型で、イメージとしてはケーブルカーのような感じです。暖房が付いていることも多く、寒風に吹かれることなく移動できるのが魅力です。
チェアリフト
チェアタイプはゴンドラと違って支索とけん引するロープがそれぞれ分かれています。
ベンチのようなものが取り付けられており、腰かけて移動します。
ギアを落とさないように乗る必要があるので、ゴンドラタイプと比較すると難易度はやや高めです。
足元が見えて高さを感じるため、高所恐怖症の方は少し怖いかもしれません。
リフトに乗る前の5つのポイント
乗り場までの移動
まずは乗り場まで移動することです。スキーでリフトを利用する場合には、ポールのストラップを外して片手にまとめて持ちます。一方スノボの場合には片足はロックを外しておきます。ボードを引きずるような感じで慎重に移動しましょう。
乗り場付近では人が結構混雑していますので、あまりスピードを出しすぎてはいけません。
スノボの場合は先ほど紹介したように歩いて移動するのでそのような心配はないですが、板をつけたままのスキーヤーの場合、減速は忘れずに行うことです。
順番を守る
それから、一般常識ですがきちんと順番は守ることです。
前の人について並びましょう。遅いからといって前の人を抜かしたり、横入りしたりすると後々トラブルになる可能性があります。
係員への声掛け
乗り場には係員がいる場合は、リフトに乗るところまで案内してくれます。
初心者でスムーズに乗れるかどうかわからなければ、正直にその旨を伝えておくことをおすすめします。
中には、初心者のためにリフトの速度を落としてくれるスキー場もあります。スピードがゆっくりになれば、腰かけるタイミングもつかみやすいでしょう。
座りやすい位置を選ぶ
リフトに乗るのが怖いと感じるのであれば、真ん中に乗るのは難しいのでおすすめしません。
左右いずれかの端に乗れるように、立ち位置に注意しましょう。
おすすめなのは、外側の端に乗ることです。内輪と外輪差の関係で、外側の方がより多くの距離を回らないといけません。
同じ速度で移動する以上、距離のある外側の方が少しゆっくり目にやってきます。このため、タイミングがつかみやすいです。
スタッフに誘導してもらいやすい位置を選ぶ
そのほかにはスタッフのいる方に乗ることも大事なポイントです。
そうすれば、スタッフの手を借りて乗れるので転ぶなどのリスクを軽減できます。スタッフは外側に立っていることが多いので、そういった意味でも外側の方に乗るように心がけたほうがよいでしょう。
リフトに乗るためのコツと注意点
乗るときのコツ
リフトに乗る際には、自分の順番が来るとスタッフが呼んでくれます。
その案内に従って乗車位置のポイントまで移動します。線などが引いてあるはずですから、見分けはつきます。当然のことながら後ろからリフトはやってきますので、足元に来たら腰掛けます。膝のところに触れるか触れないかくらいのタイミングで腰掛ければ転ぶ心配はありません。それほどスピードは出ていないので、ぶつかっても痛くありません。
セーフティーバーは同乗者に確認してから下す
乗車中に転落しないようにリフトにはセーフティバーがついています。
乗ったらセーフティーバーを下ろしましょう。女性一人でも下ろせるようになっているので、慌てることはありません。
自分の他にも同乗者がいる場合、ひと声かけてからバーを下ろすように注意しましょう。
自分が準備ができていても、相手の準備が整っていないければ、バーを下ろした際に相手の体にぶつかってしまう恐れがあるからです。また相手を気遣って、ゆっくり下ろすのもマナーの一つです。
乗っているときは騒がない
乗車しているときには、静かに目的地に到着するまで過ごしましょう。
騒いたり身を乗り出したりするとリフトが揺れて危険です。
道具を落とさないように注意
スキーのポールは座った膝の上に置きましょう。
そうすれば乗り物にポールが引っかかってしまうような心配もなくなります。
帽子やゴーグル、グローブは着用したままの状態で乗車したほうが安心です。
持って乗ると、移動中にうっかり手を滑らせて落としてしまう恐れもあります。
スノボの場合、片足を板から外した状態で乗車します。
板が不安定で移動中に落ちそうだと思われるかもしれませんが、自由になっている足でボードを支えるようにすると安定します。
足の甲でボードの裏側を支える感じです。
リフトから降りる時に注意するポイント
降りるときのコツ
降り場が近づいてきたらセーフティーバーをあげます。
降車場の屋根の見えてきたところでバーをあげても十分間に合うので慌てる必要はありません。
早すぎると地面と落差があるところで落下してしまう恐れがあり危険です。
乗り場と一緒で、降り場にも立ち上がりの目安になるラインなどの目印がついています。
この部分に差し掛かったら立ち上がって、ゆっくり滑り出しましょう。
通常降り場はなだらか傾斜になっていますので、降りるとゆっくりと滑り出すはずです。
ある程度進んだところで止まりましょう。
スキー板を持っているときは、雪面に板が引っかからないようにトップを持ち上げておきましょう。
スノボの場合、ボードはまっすぐに態勢を変えておきます。
ボードが雪面に設置した段階で空いていた方の足をボードに乗せます。そして座面を両手で押すような感じで勢いをつけて立ち上がり、そのまま前方に向かって進んでいきます。
降りる際の注意点
スキーで降りる際には、少し前傾姿勢で滑るのがおすすめです。上半身が後ろにあるとそのまま転んでしまう恐れがあります。
また自分が下りれば、すぐに後ろから別のお客さんがやってきます。邪魔にならないように速やかにリフトから離れるように注意しましょう。
スノボの場合も重心を前の方に移しておきましょう。また降りる際には下を見たくなるかもしれませんが、前方を見たほうがバランスがとりやすくなります。
リフトに慣れない…そんなときにはゴンドラのあるスキー場を
チェアリフトが苦手なら、ゴンドラタイプのあるスキー場を選んでみてもいいでしょう。
ゴンドラなら板を外した状態でも乗り込めます。以下で紹介するスキー場は、ゴンドラタイプのものが用意されています。初心者がウィンタースポーツを楽しむのであれば、以下を訪れるのがおすすめです。
北志賀竜王スキーパーク
北志賀竜王スキーパークは場内に3つのエリアが用意されています。初級者から上級者まで、自分のレベルに合ったコースが見つかります。
ゴンドラは世界でも有数の大きさを誇る166人乗りです。
スキーやスノボのほかにも、そりやチュービング、バギーなどを楽しめるエリアもあります。老若男女、幅広い層が楽しめるように配慮されています。
舞子スノーリゾート
舞子スノーリゾートは、60年を超える歴史を有するスキー場で、場内には実に26コースのゲレンデがラインナップされています。
全コースを滑りきるには、1日では物足りないほどスケールが大きいスキー場です。
「舞子ゴンドラ」と呼ばれるゴンドラで移動することができますよ。飯士山の山頂から滑走できるコースは最長で実に約6kmにも及びます。
ホテルがゲレンデから直結しているので、連泊してウィンタースポーツを満喫できます。スパをはじめとした、疲れを癒せる施設も場内には用意されています。
HAKUBA VALLEY 栂池高原スキー場
栂池高原スキー場は、初級者でも滑れるようなゲレンデが多いことから人気のスキー場です。
ゴンドラもありますので、デビュー間もないプレイヤー向けと言えます。
ゴンドラは6人乗りになっているので、グループでワイワイ楽しむのにも適しています。
妙高杉ノ原スキー場
妙高杉ノ原スキー場はワイドゲレンデが人気のスキー場です。最大コース幅は300メートルで、最長8.5㎞程度あるコースも見られるほどです。
高速で移動するゴンドラもおすすめポイントです。長距離移動でも短時間で移動でき、効率的に滑りを楽しむことができます。
まとめ
スキーやスノボ初心者にとって、最初の難関といわれているのがリフトの乗り降りです。もし転倒したと考えると恥ずかしいという人もいるでしょうが、初心者ならほとんど誰もが経験することす。
ですから。たとえ転んでしまったとしてももそれほど気にする必要はありません。心配であればボードを外して乗れるゴンドラタイプを利用するか、インストラクターと一緒に乗り降りしてサポートしてもらうことをおすすめします。
こちらの記事を参考にして、リフトの昇り降りに慣れておけば、初めてでも効率よく滑ることを楽しめます。