上越線沿線の中でも歴史の古い老舗スキー場のひとつ、石打丸山スキー場。236haもの広大なゲレンデは裾野が広く、コースは全部で23本。初級者から上級者まで幅広く楽しめる多彩なゲレンデ環境です。山頂エリアは隣のGALA湯沢スキー場とつながり、スキーやボードを脱がずに相互に滑っていくことが可能。さらに先の湯沢高原スキー場とも連絡していて、3つのスキー場を巡る楽しみも! 18~19シーズンからは中央口に6人乗りリフトとゴンドラによるサンライズエクスプレスが加わり、さらに機動力がアップしています。
サンライズエクスプレスとリゾートセンターは石打丸山スキー場の新しい顔
開業は、戦後まもなくの昭和24年(1945)。かつて日本スキー史を彩るさまざまな競技会も開かれ、多くのエキスパートスキーヤーが腕を競い合った名門スキー場のひとつです。
首都圏からは関越自動車道を利用し、練馬ICから2時間強と便利なロケーション。その石打丸山スキー場には、ハツカ石口と中央口、観光口の3つの入口があります。
ハツカ石口の下部は比較的緩やかでファミリー向き。観光口の正面は斜度がややキツいバーンで中・上級向き。そして、石打丸山スキー場のメインともいえる入口はやはり中央口。18~19シーズンには山麓にリゾートセンター、またスキー場の中腹までアクセスするサンライズエクスプレス(6人乗りフード付きリフト+10人乗りゴンドラ/1,178m)が設置され、ますます便利になりました。
山頂から山麓まで4kmの連続ロングダウンヒルが可能
石打丸山スキー場中腹の銀座ゲレンデには、古くからのロッジや食事処が軒を連ねます。古きよき日本のスキー場の風情が漂い、ちょっと懐かしい昭和っぽい雰囲気。幅広く、気持ちよく滑れる程度のちょうどいい斜度ということもあって、多くのスキーヤーやボーダーが集まってきます。“銀座”という名称がつくように、ここは石打丸山の中心地ともいえるのでは?
サンライズエクスプレスは、この銀座ゲレンデの上部にアクセス。そのまま観光第3エクスプレス(クワッド/549m)と山頂高速リフト(クワッド/921m)を乗り継いでいくと、石打丸山スキー場の山頂エリアに到達します。
トップの標高は910m。ここからの眺めは素晴らしく、眼下に魚沼平野、彼方に越後三山(八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳)などが遠望できます。直下の山頂ゲレンデは最大35斜度の上級向き。迂回していくメルヘンコースがあるので、初級者はそちらを滑りましょう。
山頂から標高260mの中央口サンライズエクスプレス乗り場までイッキに下っていけば、標高差650m、全長4kmのロングダウンヒルが満喫できます。
広々とした一枚バーンが滑りやすく人気のハッカ石エリア
山頂ゲレンデと銀座ゲレンデの間の観光第3エクスプレス沿いは、大丸山ゲレンデという中級向きのバーン。出だしはややキツい斜度ですが、途中から滑りやすくなってきます。また平行するパラダイスコースがあり、こちらは初級者向き。
パラダイスコースの途中右手にはハツカ石エリアに滑り込んでいくジャイアントコースが開かれています。ただし、ジャイアントコースは最大32度の急斜面。一部非圧雪のところもあるので、ハツカ石方面に行きたい初級者はパラダイスコースの一番まで下り、そこからからジャイアントコース下部を結ぶ中央斜滑降コース(最大12度)を滑りましょう。
ハツカ石のスーパーゲレンデは広々とした一枚バーンで、多くのスキーヤー&スノーボーダーに人気。また、下部のハツカ石ファミリーゲレンデは緩やかで、文字通り家族連れに好適です。
観光口正面の急斜面。中・上級者ならダイナミックA・Bを、初級者は迂回の源五郎コース。
銀座ゲレンデを真っすぐ下っていくと、自然に観光口に向かうことになります。観光口正面はダイナミックA・Bの2本のコースがあり、両方とも最大24度とやや急斜面。Aコースは圧雪していないので、雪が降り積もれば深雪の斜面。そこを多くの人が滑れば、やがて自然のコブがどんどん育っていくという難関コースです。
同じ斜度でも隣のBコースは圧雪されており、急斜面を滑る練習環境としてグッド。初級者には急斜面を迂回していく源五郎コースとダイナミックバイパスが用意されています。
スノーパークに世界最大級の巨大ハーフパイプ。トリック系のワザを磨くならここへ!
石打丸山のパーク施設にはさまざまなアイテムが用意されています。しかも、その規模は入門レベルから本格的な空中ワザを競えるような大型サイズまで多彩。銀座ゲレンデ横の観光第2エクスプレス沿いにそのスノーパークが設置されているので、いろんなトリックにトライしたい人はぜひチャレンジしてみましょう。
また、サンライズエクスプレス降り場から左手に向かうと、ガンホーモンスターパイプと呼ばれる世界最大級のハーフパイプが設備されています。なんといっても石打丸山は、ソチオリンピック(2014年)の女子スキーハーフパイプで銅メダルを獲得した小野塚彩那選手の出身地。こんな巨大ハープパイプがつくられるのも当然かも。
山頂エリアから山麓まで、多種多様な料理が楽しめる食事スポットが点在。
石打丸山スキー場には山麓エリアはもとより、中腹エリアや山頂エリアにも数多くのレストハウスや食事処が建ち並んでいます。そのメニューのジャンルは多種多様で、いわゆる普通のゲレ食系はもちろん、イタリアンやオーストリア、焼肉店、またゲレンデ内なのに居酒屋風?の店まであって、ランチタイムやティータイムのお店選びが楽しみ。
今回取材班が訪れたのは中央口のサンライズエクスプレス乗り場前にあるレストランカフェKLと、銀座ゲレンデ上部のオーストリアスノーハウス。寄ってみたかった店はほかにもいろいろありますが、それらを紹介しきれないのが残念! まずはこの2店を紹介しましょう。
日帰りでもたっぷり滑れるけれど、ナイターの魅力は捨て難い
オリオンツアーの石打丸山スキー場プランには、日帰りと宿泊付きプランが用意され、交通手段もバスや新幹線利用などいろいろ。交通の便がいいので現地滞在時間が長く、日帰りでもたっぷり滑ることができます。ただし、石打丸山スキー場にはもうひとつ、ナイターという魅力もあるんです。
ナイターは雪質がよく、また照明によって斜面の凹凸がよくわかり、昼間より滑りやすいメリットがあります。そして、石打丸山スキー場のナイターは国内最大級の規模。12のコースと最長3,000mを滑ることができ、ぜひ一度ここのナイターは滑ってみたいもの。予定が許すならば、宿泊付きのプランも検討してみてはいかが? (取材日:2019年3月3日)
・オリオンツアー 石打丸山スキー場プラン https://www.orion-ski.jp/ski_area/gelandes/show/155
・石打丸山スキー場 オリジナルWebサイト http://ishiuchi.or.jp/