スノボを始めたばかりの人は、ツアー付随などの現地レンタルを利用することが多いと思いますが、少し慣れてくるとだんだん自分のボードが欲しくなってきますよね。でも、実際に買うとなると、どんな板がいいのか見当もつかないし、わからないことだらけ。スノボ初心者でも失敗しないために、板や用具の選び方について知っておきましょう!
スノーボードの遊び方の種類
板の選び方の前に、まずスノボのスタイル、つまり遊び方の種類について簡単に説明します。スノボの板にはいくつかの種類があるのですが、それは用途、つまりどんな遊び方をするかによって選び方が変わります。
ゲレンデの途中に小さなジャンプ台や壁が作ってある、また平均台のようなものを見かけたことがあるのではないでしょうか。パークと呼ばれる場所で、そこで跳んだり遊んだりすることをジブといいます。また平らなところでスピンしたり板の端を浮かせたり、それらを組み合わせた技を楽しむことをグラトリといいます。それぞれ上達したらぜひ挑戦してみましょう。それに対して、ゲレンデを自由に好きなように滑ることはフリーライディングといいます。
ジブやグラトリそれぞれに適した板があります。しかし初心者のうちは、低速のフリーライディングが基本ですので、それに合った板を選びましょう。
初心者にはどんな種類の板がいいの?
板にはそれぞれの遊び方、滑り方に合った板があります。デザインだけで選んでしまっては、いつまでも思うように滑れないと後悔することもあります。上級者やお店のスタッフのアドバイスを必ず参考にしましょう。
フラットボード
名前のとおり水平で、前と後ろの先端以外は雪面に着いています。ジブやグラトリ、新雪などを楽しめますが安定しづらいので初心者には不向きです。
キャンバーボード
一番基本の板です。前後の先端手前辺りが接地していて、そこから真ん中に向かって反りあがり、自分の体の下は浮いている状態です。踏ん張れるので安定しやすく初心者にはおすすめの形状です。
ダブルキャンバーボード
両端と真ん中が接地していて、自分の両足の下が浮いている少し特殊な形状の板です。ジブやグラトリ向きで、初心者向きではありません。
ロッカーボード
キャンバーとは真逆で両足から板の真ん中辺りが接地しています。操作がしやすくグラトリなどでは効果を発揮します。反面、安定しづらいので初心者が滑るには注意が必要です。
自分に合う板の長さはどれぐらい?
スノーボードの板を選ぶとき、長さはとても重要です。
長い板の特徴
長い板は高速滑走や新雪を滑るのに安定しやすいのが利点です。反面、長いので取り回しは難しく扱いにくいです。高速で滑る上級者向きといえるでしょう。
短めの板の特徴
短い板は高速で滑るにはバタついて安定しにくいですが、取り回しはしやすく扱いが楽なのが利点です。高速滑走はしない初心者や「ジブ」「グラトリ」で遊ぶ人には短めがおすすめです。
板の長さの基準
身長175cm以上の人は、身長-20cm
身長160~175cmの人は、身長-15cm
身長160cm以下の人は、身長-10cm
メーカーによって2cmきざみ、3cmきざみなどサイズ展開も違うので、おおよそですがこれぐらいを目安として選びましょう。初心者用として使用するのであれば、フリースタイルボードがおすすめされることが多いです。
板の幅はどうやって選ぶの?
幅が広いほどまっすぐ滑ることには安定しますが、扱いづらくなります。反対に幅が狭いほど扱いは楽になりますが、そのぶん安定性は悪くなります。初心者には細すぎる板も不向きです。
なので、初心者には中ぐらいの太さが適当です。ですが、板だけ先に選んでも、ブーツによっては板の幅からはみ出してしまう場合があります。ブーツに合う板は必ず店員さんに相談することをおすすめします。
板の硬さってよくわからない!?
板の硬い、柔らかい、はどれぐらいたわむかということで確認します。初心者がショップで触ってみてもわかりづらいので、店員さんが進めてくれる板のなかから選びましょう。
柔らかめの板の特徴
短めの板と同じく、高速滑走では安定性に欠けますが扱いやすいのが利点です。初心者や板を操って色々遊ぶジブやグラトリはこの板が向いています。慣れてきても脚力の弱い人には柔らかめがおすすめです。
硬めの板の特徴
反対に硬い板は、高速滑走や高いジャンプを跳ぶときにも安定します。上級者ならではの滑りで、それが出来るには高いスキルや脚力が必要です。初心者にはおすすめしません。
重い板、軽い板、どっちがいいの?
板の重さは、長さや太さにおのずと比例します。そして長く太い板は高速滑走のときに安定しますが取り回しが難しいです。重い板も安定しますが扱いにくいです。
それに対して短めで太すぎない初心者向けの板は、軽めで操作性に優れています。また、滑りとは関係ないですが、軽い板の方が持ち運びが容易です。特に初心者は、緩やかなスロープで止まってしまったり転んだりして、板を外して雪の上を歩くこともよくあります。そんな時も軽い板の方が持ち運びも容易です。
板の形状ってどういう意味?
板の種類とは、板を真横から見た時の形状の違いでしたが、ここでいう形状は真上から見た形のことを指します。外見だけでなく重心も異なります。
ツインチップボード
板の一番前と後ろのちょうど真ん中に重心が来て、前後の形、長さが対称のジブ、グラトリ向きの板です。
ディレクショナルボード
重心が真ん中より少し後ろにある板で、そのぶん前部分が後ろより長くなります。前と後ろで先端のデザインが違う板も多いです。より安定性があるので初心者にはおすすめです。
ディレクショナルツイン
見た目はツインチップですが重心は後ろ寄りです。操作性、安定性ともに、ツインとディレクショナル双方のいいところを半々ぐらい取り入れた、という板です。
どれも見た目ではわかりにくいですが、初心者があまりこだわると混乱するので、店員さんにアドバイスをしてもらいましょう。
自分はどっち?レギュラーとグーフィー
スノボの板にバインディングを取り付けるとき、少し前向きに角度を付けます。そのとき左足が前にくることをレギュラースタンス、右足が前にくることをグーフィースタンスといいます。
レギュラーの人の方が断然多いのは事実ですが、利き手利き足が右だからレギュラーとは限りません。自分がレギュラー、グーフィーどちらか見分けるためにも、初めてのスノボはレンタルを利用するのがおすすめです。レンタルなら、例えばレギュラーで違和感があればグーフィーに交換してもらえます。
また、お店で板を買う時、グーフィーの人は柄やロゴが逆さまになるデザインもあるので注意しましょう。
ブーツ、バインディング選びはこんなに大事!
ブーツが何より大事!
板選びにさまざまなポイントがありますが、まず最初に選ぶべきはブーツです。ブーツが合わなければ痛かったり足が中で動いたりと、上達もなかなかできないでしょう。違和感がないか、圧迫があるところはないか、時間をかけて試してみましょう。
バインディングは板と一緒に選ぶ
板のメーカーによっては、自社のバインディングしか合わないというところもあります。板で気に入ったのがあれば、選んだブーツに幅が合うか、バインディングはどれと合わせられるか、よく確認します。
スノーボードの用具、結局どう選ぶ?
ここまで読んで、「選ぶには何だかたくさん知っておかないといけないの?」と心配しなくても大丈夫!まずブーツのフィット感だけは妥協せずに、上級者やお店のスタッフのアドバイスはしっかり聞いて、そのうえでやっぱりカッコいい、可愛い、個性的、など自分の好みのデザインの板を選ぶと毎回気分が盛り上がりますよ!ただし、バインディングを取り付ける部分は見えなくなってしまうので、そこにデザインのポイントがある板は避けたほうが無難です。
まとめ
レンタルから購入に一歩踏み出すのは、大きな買い物だから後悔したくないし勇気がいりますよね。
でも、お気に入りのボードを持ってゲレンデに繰り出すとワクワクしますし、スノボがもっと大好きになりますよ。持って行くのが大変、仕事終わりにツアーバスに飛び乗りたい、という方は、事前に宅配便のスキー・スノーボード便を利用すれば往復とも身軽です。
さあ、今シーズンは自分の板でスキルアップしてくださいね!