湯沢中里スノーリゾート◆多彩なコースと充実した設備が魅力のファミリーゲレンデ

特派員現地レポート

関越トンネルを抜けてすぐ。名作『雪国』の冒頭「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」を地でいくようなロケーションです。ゲレンデは左右方向にワイドに広がり、ゆったり広々とした緩斜面、圧雪されていない急斜面など、斜面のバリエーションが多彩。ブルートレインを利用した無料休憩所や無料入浴施設もあって、ビギナーにファミリー、エキスパートまで、あらゆる層に人気のスキー場です。

ワイドかつ多彩なコースバリエーションが魅力

 

かつては駅前ゲレンデ。今も高速利用で交通至便なロケーション

JR上越線・越後中里駅の目の前という立地。ひと昔前は駅前ゲレンデなどと呼ばれ、あまりにも便利なことから週末などは日帰りスキー客で大賑わいでした。

新幹線や関越自動車道が開通している現在、さすがにローカルな上越線を利用してやって来る人は少なくなりましたが、それでも交通の便がいいことは変わりません。バスやクルマを利用する場合、関越練馬ICから関越湯沢ICまでは約167km。湯沢ICから湯沢中里スノーリゾートまでもたったの5kmで、首都圏から2時間ちょっとでアクセスが可能。

横広がりの湯沢中里スノーリゾートには、中里スキーセンターとマウンテンテラスというスキー場センターに相当する施設が2つありますが、メインは中里スキーセンター。ここは越後中里駅の改札口と直結し、レストランやカフェ、ショップ、無料の大浴場やキッズルームなどを備える近代的施設です。

マウンテンテラスにもレンタルや更衣室など、ひと通りの設備がありますが、こちらはクルマで来て、駐車場を利用する人に便利な施設といえるでしょう。

ゲレンデはJR越後中里駅の目の前
中里スキーセンターの3階には改札口が設置され、駅と直結している
レンタルはブランド製品がずらり。キッズ用も各サイズが豊富に揃う
清潔な更衣室。ロッカーは更衣室内ばかりでなく、センター内に多数用意されている
中里スキーセンターの目の前は広々としたスペース

緩やかな斜面で最長2,000mのロングランをゆったり満喫

湯沢中里スノーリゾートは、中里スキーセンター正面の山にいくつかのコースが展開しているエリアと、マウンテンテラス左側の山にゲレンデが広がるエリアがあり、その中央の谷間の部分もワイドなコースとなっています。

中里スキーセンター前からは第1高速(クワッド/642m)と第1ロマンスB線(586m)、そして第2ロマンスリフト(429m)が延び、第1高速と第1ロマンスB線の降り場はゲレンデトップの標高702mの地点。リフトを降りると正面にパノラマコース、左手に折れていくスカイラインコースの2つのルートが選べます。

スカイラインコースはリフトの下に向かうダイナミックコースやジャイアントコースなど急斜面に続くので、初・中級者はパノラマコースからジョイフルコースへと迂回していくルートを選びましょう。

それでもパノラマコース上部は最大25度とちょっと斜度があるのでご注意を。ジョイフルコースは幅が広く斜度も緩いので安心。パノラマ~ジョイフルとリフト乗り場のスキー場ボトム(標高456m)まで滑り込んでいけば、最長2,000mのロングランが可能です。

一方、ダイナミックコースとジャイアントコース、また第2ロマンスリフトの左手リフト沿いに開かれているチャレンジコースは、いずれも最大32度の急斜面。しかも圧雪されていないので状況によってはコブだらけ。上級者といえどもかなり気合が必要な手強い斜面です。ただし、新雪がたっぷり積もったハイシーズンの朝などは、絶好の深雪滑走が楽しめます。

中里スキーセンター前から延びる第1高速リフトはスキーヤー&スノーボーダーをゲレンデトップまで一気に運んでくれる
第1高速を降りてパノラマコースへ。出だしはちょっと斜度がある
パノラマコースの下方は緩やかでワイドなジョイフルコース
第1高速リフトの下は急峻な地形。切り開かれているコースもかなりの急斜面で非圧雪。写真は最大32度のジャイアントコース。この先にも同じく最大32度のダイナミックコースがある
正面は最大32度のチャレンジコース。短いけれどかなり手強い

子供から大人までが楽しめる、充実のアトラクションが人気

中里スキーセンターとマウンテンテラスそれぞれ正面の2つの山の間は広々とした谷間のスペース。ここには1,006mの第3ロマンスリフトが架かり、上から下まで緩やかな斜面が続いています。

途中には人工的なウェーブなどを設えた「なんちゃってクロス」、トンネルや簡単な障害物が用意されている「なんちゃってアスレチック」、またボーゲンでも滑れる緩斜面の「なんちゃってモーグル」といったアトラクション施設があり、子どもには大人気。もちろん大人だって楽しめます。

第3ゲレンデはビギナーが安心して楽しめる広々とした緩斜面
「なんちゃってアスレチック」の入り口。林の中にトンネルやドレミベルなどファミリーにうれしいアイテムがいろいろ
ゲレンデ内には「なんちゃってクロス」や「なんちゃってモーグル」といった施設も。緩斜面に人工的なウェーブがつくられ、安全に楽しめる

ビギナーやファミリー層はマウンテンテラス側のゲレンデが安心

マウンテンテラス正面に広がる各コースにはそれほど斜度が急な箇所がないので、ビギナーやファミリー層に最適な環境。マウンテンテラスの目の前からは第4ロマンスリフト(600m)が延びていて、リフトを降りてから右手に向かうとファミリーコース、左手に進むとパラレルコースに滑り込んでいきます。

ファミリーコースは、その名の通り子ども連れ家族も安心な緩やかな斜面。パラレルコースは幅広の中斜面(最大24度)なので、スピードに乗ったロングターンが快適です。

そのパラレルコース隣に位置する第6ゲレンデは、湯沢中里スノーリゾートの一番左端。最大18度、平均11度の斜面は最適な練習環境で、ここにはスノーボードのパーク施設も用意されています。

第5ペアリフトを利用する各コースは比較的緩やかでビギナーやファミリーにおすすめ
第6ゲレンデは湯沢中里スノーリゾートの一番左端に位置しているため、いつも空いている。ビギナーの練習に好適な穴場スポット
第6ゲレンデにはスノーパーク施設も。キッカーやテーブルトップなどアイテムが揃っている
第4・第5ロマンスリフト降り場からファミリーコースを下ると、中央の第3ゲレンデに合流する

メインレストランは中里スキーセンター内。ブルートレインの休憩施設も快適

湯沢中里スノーリゾートは、中里スキーセンターとマウンテンテラスに食事施設がありますが、マウンテンテラスはスナックコーナー。いろんなランチメニューを選びたい向きには中里スキーセンターへ。

センター内の2階にはカフェテリア形式のレストラン「シェルブール」があり、メニューバリエーションが豊富。滑った後のぺこぺこのお腹を満たしてくれます。また3階には「ストーンカフェ」があり、ここでも軽食を提供しています。

駐車場や入浴施設など、無料で利用できる施設が充実していることも湯沢中里スノーリゾートの利点。ユニークなのは、広大な駐車場の目の前にずらりと並んだブルートレイン。これはかつてJRが国鉄と呼ばれていた時代に使用されていた客車で、その内部が休憩所として開放されています。お弁当を持参し、客車内でのんびりランチタイムといったような使い方ができ、ファミリー層には特に好評。電車が大好きな子どもにとっても最高に楽しいのでは? ファミリーのためのキッズルームは、マウンテンテラスの2階や中里スキーセンターの4階にも用意されています。

中里スキーセンター内にはレストランやカフェ、休憩室、無料入浴施設などが完備
メインレストランの「シェルブール」はセンターの2階
シェルブールはカフェテリア形式。メニューアイテムも豊富
オムレツはふわとろでソースはコッテリした味わい
ミートパスタは厚切りのハムが添えられ、ボリュームたっぷり
センター3階にはストーンカフェ。VOLCOMのショップも併設されている
ブルートレインの客車内が無料休憩所に利用されている。目の前はファミリーで雪遊びできるスマイルキッズパーク

練習しやすい斜面環境。ビギナーやファミリー層におすすめ

オリオンツアーの湯沢中里スノーリゾートプランの出発地は新宿と横浜。朝もしくは夜発の日帰り、また、朝もしくは夜発の宿泊付きなど、プランのバリエーションが豊富です。アクセス環境がいいので朝発日帰りでも十分滑りを満喫できますが、宿泊付きのプランもちょっと捨て難いところ。

湯沢中里スノーリゾートには練習しやすい斜面環境が整い、ナイター施設もあるので宿泊してじっくり上達を目指すというのもあり。 ビギナーやファミリー層には特におすすめしたいスキー場です。(取材日:2019年3月1日)

スキー場の一番右側にはビギナーエリアが用意されている。スノーエスカレーターがあり、安全に練習することが可能

・オリオンツアー 湯沢中里スノーリゾートプラン https://www.orion-ski.jp/ski_area/gelandes/show/154

・湯沢中里スノーリゾート オリジナルWebサイト https://www.yuzawa-nakazato.com/winter/

 

RELATED COLUMN 湯沢中里スノーリゾートのスキー場コラム