スノボ初心者が挫折してしまう理由4つと、それを克服するための対策

スノボ 初心者 挫折

スキー・スノボ豆知識

スノボは見ているだけでも楽しそうで、誰でも一度はやってみたいと思うものです。スノボの良い点は、何といっても板1枚あればどこでも滑ることができることでしょう。しかし反面、初心者がすぐに挫折してしまうことが多いという側面もあります。それではどうして挫折してしまうのでしょうか。ここではその理由と対策について考察しています。

挫折理由その1【寒いのが苦手】

スキー 寒さ
挫折理由の1つとして寒さがあります。スキー場は山地にあり、特に高い場所にあるスキー場は寒いもの。寒さが苦手な人は、そもそも寒さに耐えられなくなってしまいます。また、スキー場はその日の天候によって温度がかなり変わります。吹雪いている日などは相当寒くなるため、それを見ただけで尻込みしてしまうでしょう。
それでは、少しでも寒さを防ごうと思ったときにはどのような対策をすればよいのでしょうか。

スノボウェア

高品質なスノボウェアは、防寒性にも優れています。最近のウェアは、中綿素材が赤外線を吸収して、それを熱に変換させる効果のある素材が使われているものがあります。できるだけ機能性の高いウェアを選ぶようにすることで、快適にスノボを楽しめます。

インナーウェア

スノボウェアはそれだけでも十分に温かいのですが、より温かくするにはインナーを工夫しましょう。
インナーの生地の厚さは薄めのものにするのがおすすめです。なぜならば、初心者の場合プロテクターなども装着することが多いので、インナーはできるだけ薄手の方が動きやすいからです。また、厚手だと可動範囲が狭まり、動きにくくなってしまいます。運動をするわけですから、しばらく動いているうちに暑くなってもくるので、寒いからといって厚手のものを選ぶのは要注意です。

実はインナーといっても2つの種類があり、スノボウェアの下にはファーストレイヤーとセカンドレイヤーの2つを着用します。
ファーストレイヤーは、いわゆる肌着のように肌に直接触れることになります。このファーストレイヤーは動き回って汗をかいたときに、その汗が中で蒸れて体を冷やすことがないように、吸湿性や速乾性に優れたものを選びましょう。素材としては、ウールやポリエステルのものが良いでしょう。絶対に避けてほしいのは綿素材のもので、これは吸水はしても速乾性がないので、汗をかいた後に体が冷えてしまいます。
セカンドレイヤーとは、ファーストレイヤーの上に着用するインナーです。これはファーストレイヤーが吸い取った汗を外に排出しながら、なおかつ保温性を保つ役割を果たします。

良く見かける例としては、ファーストレイヤーとして通常着ている下着を着て、その上にセカンドレイヤーとなるTシャツやトレーナーを着るというものがります。さらにスノボウェアを着ることになりますが、この程度であれば動きが制限されることもないでしょう。

フェイスマスク

寒さが苦手な人におすすめがフェイスマスクです。これは顔全体を寒気から守ってくれます。これがあれば風の冷たさを感じませんし、日焼け防止にもなるという優れたアイテムです。このフェイスマスクには三角形のマスクタイプやニット帽とフェイスマスクが一体化しているビーニー一体タイプなどいくつか種類があります。

ネックウォーマー

フェイスマスクとセットで必要なのがネックウォーマーです。これは寒さから首を守ってくれます。このネックウォーマーだけで済ませようとする人もいますが、それだとゴーグルが曇ってしまいますので、必ずフェイスマスクと一緒に着用しましょう。

挫折理由その2【リフトが苦手】

スキー リフト 怖い
挫折理由の2番目に挙げられるのが、リフトの乗り降りが怖いことです。確かに初心者にとっては、次から次とやってくるリフトはなかなかタイミングが取りづらいものです。ましてや混んでいたりすると、後ろに並んでいる人に迷惑がかかるのではないか、転んで恥ずかしい姿をさらすことになるのではないかなどと、余計なことを考えてしまうこともあるでしょう。そうすると、なおさら足がすくみ乗り降りが難しく感じます。
また、一度失敗してしまうと、なおさら怖くなり行きたくなくなってしまいます。乗るのが怖い人は、降りるのも怖いものです。そのために、乗り方、降り方のコツを知って、備えておけば安心です。

リフトの乗り方

リフトに乗る時のコツは、身体全体から力を抜いて自然に立って待つことです。変に緊張をしないように、自分の番が近づいたら一度大きく深呼吸をしましょう。慌てずに落ち着いてさえいれば簡単に乗れます。

乗る前の準備として後足のバインディングを外してハイバックを倒しておき、乗車線に進行方向を向いて立ちます。リフトの椅子がきたら膝の後ろに当たりますので、そのタイミングで腰を下ろせば良いのです。自分の番が来るまで間があるようなら、その間に前の人たちの乗り方をよく見てイメージトレーニングをしておきましょう。

リフトの降り方

降り方もリフトの動きに任せます。到着地点が近づいてきたからと言って、慌てて降りる体制に持っていってはいけません。到着地点に来れば自然と足が着地します。そしてリフトがさらに前に進もうとして膝を押してきますので、その時に動けば良いのです。
ボードのビンディングとビンディングの間、後ろ足寄りにデッキパッドを貼っておくと、垂直に立つことができ移動がスムーズに行えます。リフトを降りるときに前足はボードに固定されていて動きません。着地したら、動く後ろ足をこのゴム製のデッキパッドの上に載せます。そうすれば後ろ足も固定されてスムーズに動き出すことができます。

もしもどうしてもリフトが苦手だという場合、スキー場にはゴンドラもありますから、それを利用しましょう。

挫折理由その3【身体面】

スキー 運動苦手
スノボを敬遠する人の理由に身体面を上げる人がいます。怪我や転んだ時の痛み、あるいは後からくる筋肉痛などです。これらにもきちんと対処法があります。

怪我が怖い、転ぶと痛い

どんな競技でも転ぶと確かに痛いです。ましてや初心者は転んでばかりですから、痛くて嫌になってしまうこともあるでしょう。しかし、きちんとした対策を講じていれば、怪我をしてしまう危険性を少なくすることができます。
ではどうすればよいかというと、最初から転ぶことを想定してプロテクターをつけることです。スノボはスキーと違って板が1枚で、初めのうちはバランスがとりにくく、初心者はよく転びます。そこで痛くないように最初から防御しておくわけです。

プロテクターにはさまざまな種類があります。

◆頭を守れるプロテクター
プロテクターにはさまざまな種類があります。頭を守るためにはヘルメットを着用することが一番です。
しかし、もしヘルメットをすることに抵抗があるのであれば、帽子の中に入れるヘッドプロテクターがおすすめです。
更に簡略化されたヘッドパッドという道具もあります。

◆上半身を守れるプロテクター
次に上半身全体を守ってくれるのが、フルプロテクターです。
ただし、これは初心者には必要ないかもしれません。
ベスト型プロテクターは、背中や鎖骨、あばら骨などを守ってくれます。
背中に背負う形になる甲羅型プロテクターというのもあります。

◆下半身を守れるプロテクター
転んだ時に一番痛めるのがお尻です。このお尻はケツパッドと呼ばれるヒッププロテクターで守ります。
なお、このヒッププロテクターにはロングといってより広範囲を守れるものもあります。
また、休憩時などに座りやすいベルトで留められるヒップガードというものもあります。
その他、膝を守るニーパッドもあります。

◆腕を守れるプロテクター
滑っていると転倒して肘などをつきやすくなります。
こんな時に肘を守るのが、エルボーバッドです。
また、転んだ時に手首を痛めることも多く、そういう時に役に立つのがリストプロテクターです。

翌日の筋肉痛が嫌い

急に運動をすると、筋肉痛が起こります。
筋肉痛になるのが嫌でスノボを敬遠する人もいますが楽しく滑った勲章と思えば、それはそれで楽しめるものです。
とはいっても次の日が仕事だったりすると少なからず影響も出てきますので、筋肉痛にならないための対策をしておきましょう。

◆滑る前にストレッチ
日頃から運動をしていない人の筋肉痛は、久しぶりに運動をして筋肉を動かしたために起こります。
そのため、いきなり滑るのではなく、まずウォームアップから始めましょう。
滑る前には必ずストレッチを行います。ウェアを着る前に行えば、ウェアが邪魔にならず十分に身体を動かすことができます。初心者がよく筋肉痛になる箇所は、首・手首・足首、そして太腿です。これらを特に念入りにほぐします。1か所につき10秒ほど伸ばしては緩めてを3回繰り返します。痛気持ちいい程度の力で、筋肉がゆっくりと伸びていくことを意識します。ただし、首は様々な神経が交錯していますので、急激に動かしたり、強い力で圧迫してはいけません。かえって痛めることになります。ゆっくりじんわりを心がけてください。また、膝の屈伸運動や腕の可動範囲を広げる回転運動なども有効です。こうした運動をすることで体が温まり、怪我の予防にもなります。

◆滑り終わったらクールダウン
楽しんだ後も体をクールダウンさせることが必要です。スキー場から帰ってウェアを脱いだら、最初と同じようにストレッチをします。しかし、それでも筋肉痛になることがあります。そんな時は、患部を冷やすと痛みが和らぎます。1日目は冷やし、2日目以降は温めましょう。温めることで血行が良くなり、回復が早くなります。
疲れを残さないという意味で言えば、温泉のあるスキー場へ行くのもおすすめの方法です。温泉で温めたり冷やしたりすることで血行が良くなりますし、気分もリフレッシュします。

挫折理由その4【その他】

スキー スクール
初心者が挫折する理由として意外に多いのが、一緒に行った友人や知人に放置されてしまうことです。スノボができる友人としては自分も遊びに来ているのに、初心者に手取り足取り教えていたのでは、自分が滑ることができません。そのために最初は色々なアドバイスをしてくれても、そのうちにどこかへ行ってしまうことがあります。

こんな時には、迷わずスクールへ入りましょう。スクールは自分と同じ初心者ばかりで、自分だけができないことに負い目を感じることもありません。また、先生はプロであり教え方も上手ですから、上達も早くなるでしょう。半日コースや1日コースだと転び方や止まり方、リフトの乗り方など基本的なことで終わってしまいますが、実はこれが1番大切なことなのです。また、最も重要で基本になるのが転び方や止まり方です。これができるようになれば、あとは自分で練習もできます。ターンなどの難しいテクニックは、のちに友人に教えてもらうことも、スクールに入り直して改めて習うこともできます。とりあえずは、立てて滑れて止まれる、という基本的なことをマスターしておけば、それなりに楽しくなってきますし、意欲も出てきますから、自然と上手になっていきます。

放置されるということと同じようなものに、上級者のコースに連れていかれるというのもあります。上級者コースは当然、滑ることも降りることもできませんので、嫌になってしまうのも当たり前と言えます。この場合も、歩いてでも降りてスクールに入りましょう。決して無理に降りようとはしないことです。無理をして怪我でもすれば、それこそ最悪の思い出になってしまいます。放置される、頂上の上級者コースに連れていかれる、どちらにしても初心者は結局自力で上手になるしか方法はありません。そのためのスクールなのです。それと共に大切なのが、豊富なコースを持つスキー場へ行くことです。あるいは初心者向けコースがあるスキー場へ行くことです。

経験者の友人たちが、初心者の人と一緒に滑ってくれることは期待できません。長くスノボを続けていくためにも、1人で楽しめるコースに行くべきなのです。

スノボ初心者におすすめのスキー場

日本全国にさまざまなスキー場がありますが、それではどこが一番良いのでしょうか。以下におすすめのスキー場と、初心者向けのコースを紹介します。

斑尾高原スキー場(新潟県)

斑尾高原スキー場

このスキー場には、麓にいくつかの初心者コースがあります。初心者コースはあまり移動せずに行くことができ、複数のコースがあって初心者でも滑りやすく作られています。初心者のためのスクールも1日に3回開催されているので、スキー場に多少遅く着いても参加することが可能です。

HAKUBA VALLEY 栂池高原スキー場(長野県)

スキー場 初心者向け
ここには「鐘の鳴る丘ゲレンデ」という、白馬では最大級の幅広な緩斜面を持つゲレンデがあります。ここはまさしく初心者にはうってつけのゲレンデです。ゲレンデ幅が約1,200メートル、長さが980メートルという大きさで、周りの人にぶつかる危険性も少ないです。また、長いコースなので何度滑っても飽きることがなく楽しめます。

グランデコスノーリゾート(福島県)

グランデコスノーリゾート
このスキー場にあるレインボー3500というコースは、初心者にはぴったりのコースです。緩斜面が3,500メートルも続きます。ゴンドラに乗って山頂に行き、そこから麓まで滑ることができます。また、このスキー場は麓の標高が高いので、シーズンを通じて初心者コースがオープンしており、フルシーズン滑ることができるのも魅力です。

北志賀竜王スキーパーク(長野県)

竜王スキーパーク
ここには上部からスカイランドエリア、木落エリア、バレーエリアという3つのエリアがあります。それら3つのエリアにはそれぞれ特徴がありますが、初心者向きなのが、バレーゲレンデと呼ばれる麓のエリアです。この麓のエリアは下部が初心者向きの緩斜面、上に行けば中級者向けの斜面になっています。このバレーエリアにはゲレンデが第10まであり、全体で見ればかなり幅広で長いエリアです。そのために色々なコースを試すことができ、十分に楽しめます。なお、初心者には滑ることは無理でも、ロープウェイを使って頂上まで行ってみましょう。晴れた日なら頂上から雲海を眺めることができます。

たんばらスキーパーク(群馬県)

たんばらスキーパーク
このスキー場の魅力は、何といっても都心から2時間半程度で行けることです。その上、全体的に緩斜面が多いので、初心者には最適のゲレンデと言えるでしょう。初心者向きのファミリーコースは、最大でも斜度が10度というなだらかな斜面であり、初心者が安心して練習できるゲレンデです。なお、ある程度できるようになったら、チャレンジコースやマルチユースコースへ行ってみることもできます。

まとめ

初心者には、必ず最初に乗り越えなければならない壁があります。スノボにおいての最初の壁である挫折には必ず原因があり、その原因に対処することで、壁は簡単に乗り越えることができます。初心者向けのコースがあるゲレンデは多数あります。シーズン中にさまざまなゲレンデに行き、お気に入りのコースを探すことも楽しみの一つになります。日帰りで気軽に行けるバスツアーもありますので、探してみましょう。

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