スノボの5つのスタイルを解説!いろいろな滑り方にチャレンジしよう

スノボ スタイル

コラム

雪上をさっそうと滑る姿がかっこいいため人気が高いスノボですが、実はいろいろなスタイルがあることを知っていますか?スノボには、滑る場所や滑り方によって、それぞれのスタイルに呼び名があります。この記事では、フリーライディング、グラトリ、パークスタイル、バックカントリー、パウダーランの5つをご紹介します。自分がどのスタイルで滑りたいか、選んでチャレンジしてみてください。

フリーライディング


フリーライディングとは、その名の通りゲレンデを自由に滑るスタイルです。後述のグラトリも大きく分ければこのカテゴリに入ります。

未経験者は、ボードをずらしながら滑るドリフトターンを習得した後、一本の線を描くようにボードのエッジを利用して滑るカービングターンを練習します。カービングターンを習得したら、フリーライディングでたくさん滑って、技術にさらに磨きをかけましょう。
ゲレンデには、自然に形成された地形の凹凸や段差があります。それを利用して、カービングターンをしながらフリースタイルでどんどん滑ってみましょう。
コースの脇の小さな段差を利用してバックサイドスピンをかける、段差の角にスライドを仕掛けるなど、さまざまな遊び方ができます。自分なりに工夫したり基本の応用をしていくうちに自分の滑り方ができるようになるので、楽しむ気持ちでフリーライディングにチャレンジしてみましょう。

フリーライディングにおすすめの板のタイプ

乗り心地の安定感を重視したものです。硬めでしっかりした素材で、長さは長めか、短すぎないものが安定しやすいでしょう。

グラトリ

スノボ グラトリ
グラトリとは、グラウンド・トリックの略です。緩やかな斜面や平地で行うジャンプやスピンなどのトリック全般を指して、グラトリと呼びます。

低速でボードを操るため、細かくコントロールする技術が身に付きます。
平らなバーンが少しあればどこでもトライできるため、場所を選びません。リフトを降りてから自分が納得いくまでグラトリだけをひたすら練習することも可能ですので、トリックを早くマスターしたいときにも適しています。
低速かつ平地で行うグラトリは、後述するパークよりもケガが少なく挑戦しやすいスタイルです。パークで新しいトリックを試す前に、まずグラトリで練習を積んでおくのもおすすめです。

グラトリにおすすめの板のタイプ

短めでフラットな形状ものです。本来スノボの板は自分の身長からマイナス15cmの長さが適正といわれていますが、グラトリでは身長マイナス20cm前後の長さのものを選ぶのが良いでしょう。また、板のノーズとテールの形状が同じになっているツインチップのタイプは、グラトリに適しています。初心者はトリックがしやすい柔らかめの素材がおすすめです。

パークスタイル

スノボ パークアイテム
ジャンプ台や半円状のハーフパイプなどが作られたスノーパークで遊ぶことを、パークスタイルと呼びます。キッカー系、ジブ系、パイプ系など、パークアイテムにはいろいろな種類があります。

フリーライディングやグラトリである程度のテクニックを習得できたら、次はパークに挑戦したいと思う人は少なくありません。最近では、初心者用のパークアイテムを用意しているゲレンデも増えています。
パーク初挑戦なら、小さいサイズのアイテムを選んで挑戦しましょう。徐々にサイズアップしながら練習してみてください。まっすぐに飛ぶストレート・エアを練習し、慣れてきたらボードの端を手でつかむグラブに挑戦するなど、技も少しずつレベルアップしていきましょう。

パークで遊ぶときにおすすめの板のタイプ

自分が滑りたいアイテムの種類によって変わります。キッカー系では反発のある硬めの板が適していて、アイテムのサイズが大きいほど硬い方が安定します。ジブ系ではやや短めかつ柔らかめの板、パイプ系ではかなり硬めの板が良いとされています。自分が上達したいアイテムに向いた板を選ぶのが上達のコツです。

バックカントリー

バックカントリーとは、自然の山で無圧雪のパウダースノーを滑るスタイルです。整備されたスキー場ではなく、自然の雪山のことを英語でバックカントリーといいます。

圧雪されたゲレンデとは全く違う感覚のふわふわとした浮遊感が味わえるため、一度滑ると病みつきになってしまう人もいます。日本のパウダースノーは世界の中でも良質で、海外のスノーボーダーにも人気があります。
自然相手のため、危険を伴います。場合によっては携帯電話も通じないこともある雪山で、移動すら困難な環境に身を置くことを忘れてはいけません。行くときは全て自己責任となりますので、高い技術を習得したスノボ上級者向けといえます。
挑戦する際は必ずツアーに参加して集団行動をするようにします。雪崩から身を守るための知識や装備に詳しいガイドに同行してもらうのが鉄則です。

バックカントリーには、スキー場で遊ぶスノボには無いようなさまざまな装備が必要となります。何を持っていけば良いかは、ツアーガイドに事前に確認しておく必要があるでしょう。
スノボ バックカントリー
● スノーシュー
雪上を歩行する際に使用。
● ポール
両手に持って雪上の歩行を安定させるためのもので、移動の際に使用します。
● バックパック
体にフィットするものを選び、荷物を入れて持ち運びます。
● 軽い非常食
遭難への対策として、チョコレートなどの携帯できるものを持っていきましょう。
● ビーコン
雪崩に巻き込まれたときに、仲間に自分の位置を知らせます。
● ショベル
雪に埋もれた人を助けるためや、場所を確保する際に使用します。
● プローブ
埋もれた人の位置を確認するための折り畳み式のポールで、雪崩に備えた装備です。
万が一への備えが大切ですので、忘れないように注意しましょう。

パウダーラン


スキー場内の非圧雪ゾーンやコース横の圧雪されていない所でパウダースノーを滑ることを、パウダーランといいます。

また、バックカントリーや一部のスキー場で設けられている森林の中の非圧雪コースのことをツリーランといいます。前述のバックカントリーのように山に入らなくてもいいので、降雪したままのさらさらとした雪を手軽に楽しめるのが魅力です。ただし安全のため、必ず許可されたコースのみを利用するようにしてください。
ふわふわのパウダースノーを滑るのは想像以上に難しいことで、慣れていない人はコントロールを失うこともしばしばあります。シーズンの初め頃ならそれほど降雪量が多くないため、通常の圧雪されたコースを滑るのとあまり変わりません。ただ、上に雪が積もっていないため、下の硬い雪と接触する可能性はあります。
ハイシーズンになると、降雪量が増えてくるためふわふわとした雪が積もり、その分難易度が上がってくるでしょう。

パウダーランにおすすめの板のタイプ

オールラウンドタイプやパウダーボードです。フリースタイルボードの一種であるオールラウンドボードは、名前の通りオールラウンドに使用でき、パウダーランでも使えます。フロント部分が反ったパウダーボードは、パウダースノーを滑ることを想定して作られた板です。

まとめ

スノボのスタイルを5つご紹介しました。
上級者のライディングを見ていると、高度なトリックを決めたりゲレンデを自由自在に滑ったりしています。自分も早くあんな風に滑りたい!と思うかもしれませんが、最初から完璧に滑れる人はいません。焦らず、少しずつステップアップしていきましょう。
慣れてきたらさまざまなスタイルを試してみて、自分が楽しい、上達したいと思えるスタイルを見つけてみてはいかがでしょうか。

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