初心者も楽しめる! 日本有数のスキー場・八方尾根の魅力を徹底解説

スキー場情報

長野県北安曇郡にある「八方尾根スキー場」。北アルプスの東側斜面に広がり、尾根の上にコースがあるスキー場です。その規模は国内のスキー場で最大規模と言われているほど。1998年の長野オリンピックが開催された際には、アルペンスキーや複合種目の競技会場となってことで知られています。広大な規模のゲレンデには、初級から上級までレベルに合わせて16コースが揃います。初心者からファミリーまで幅広く楽しめる八方尾根スキー場の魅力を徹底紹介していきます。

北アルプスの北部、白馬連邦に連なる八方尾根

北アルプス北部にある、白馬岳を中心とする連峰北部の山群、白馬連峰。八方尾根は、その連峰にある唐松岳の東側にあり、尾根が四方八方にのびていることからその地名がついたとされています。八方尾根スキー場は、唐松岳の東側斜面に面して尾根上にコースが広がるスキー場。そのため、縦にも横にも広がるスキー場となっているのです。スキー場の山頂からは妙高山や戸隠、浅間山や八ヶ岳連峰が大パノラマで一度に楽しめるといったところからもその規模の大きさがわかります。

1998年に長野オリンピック・パラリンピックの会場に選ばれる

八方尾根スキー場は、サラサラのパウダースノーに代表される雪質の良さと、林道や緩斜面、難易度の高いコースなど多彩なゲレンデがあることから、1998年の長野オリンピック・パラリンピックの競技場となりました。中でもアルペンスキー競技場として「男女滑降・スーパー大回転」の会場として使用されました。滑降に使用されたコースは男女で異なり、男子の滑走コースは最上部ゲレンデの標高が1,765m地点からスタート。兎平ゲレンデから国際ゲレンデまでの3,270mのコースでした。一方の女子は黒菱ゲレンデの標高1,680m地点からスタート。兎平ゲレンデから咲花ゲレンデまでの2,654mのコース。パラリンピックでは2006年からジャパンパラ競技大会(アルペンスキー)にてこちらのコースが使用されています。

縦に長く、横に広いゲレンデ

北アルプスの白馬連峰に連なる唐松岳の東側斜面に広がる八方尾根スキー場は、尾根の上にコースがあることから、縦に長く横に広い大小さまざまな16本のコースが整備されています。ただし、山頂付近のゲレンデは傾斜が強く、難易度が高いため中級〜上級者向けのコースがほとんど。初級者は山麓のゲレンデと、夏秋の道路を利用して作られた迂回コースを選ぶようにしましょう。特に兎平コースよりも上は迂回コースもなくなってしまうため注意が必要です。

八方尾根スキー場の特徴

サラサラのパウダースノーと、白馬三山を背に浅間山や八ヶ岳連峰、戸隠など、北アルプスの山々を一望できる大パノラマが自慢。初級者から超上級者までがそれぞれのレベルに合わせて楽しむことができます。コースは中・上級者向けが比較的多めですが、山麓などは初心者から楽しめるようになっており、スクールなどもあるので、初めてでも安心してスキーやスノボが楽しめます。ゲレンデのレストランでは白馬の食材を使って作られた名物の「おひょっくり鍋」や信州名物「山賊焼」などの郷土料理、定番のゲレ食などを楽しみ、滑り疲れたらカフェで一休み。白馬には八方温泉という温泉もあり、日帰りで楽しめるところもあるので、滑り終わった後は温泉巡りや近隣の観光も楽しめそうです。

初心者から上級者まで楽しめる、バラエティ豊かなコース

縦横に広いスキー場のゲレンデに整備された多彩なコースは16本。初級から超上級まで、それぞれのレベルに沿って特性が分かれています。それぞれ初級・中級・上級でコースを分けてご紹介します。

初級者向けのゲレンデ・コース

名木山ゲレンデ

スキー場の南端にあるゲレンデで、スキー場の入口にあり、ゲレンデ正面ではスキースクールが行われており、平均斜度は17度と緩やかで全長560m。上部の「名木山の大壁」と呼ばれるハードなコブ斜面があり、ここだけは上級者向けとなっています。

白樺ゲレンデ

八方に広がるゲレンデの中央にあり、縦に3つに分かれたコースが特徴的です。平均斜度は11度とかなり緩やか。3つのコースはレベルに応じて選べるので、カービングの練習などにも最適。レベルが多少違っても、みんな同じ場所でスキーやスノボを一緒に楽しめるのが魅力です。

咲花ゲレンデ

平均斜度10度、全長400m。広くて緩やかな斜面は、初心者やキッズのスキー、スノボデビューにぴったりの咲花ゲレンデ。近くにはキッズ向けのゲレンデもあります。初心者・初級者が安心して練習できるゲレンデです。

中級者向けのゲレンデ・コース

リーゼングラートコース

五竜岳や鹿島槍ヶ岳をバックに火打山や戸隠山、八ヶ岳連峰までを見渡すことができるリーゼングラートコース。標高1,830mですが平均斜度は13度と緩やか。大パノラマを独り占めしながら親切が積もったばかりの朝滑りなら極上のパウダースノーも楽しめます。

リーゼンスラロームコース

八方尾根スキー場の看板コース。平均斜度は20度、全長3,000m。コース幅が広く、営業開始と同時にスキーヤー、スノーボーダーが滑り始める人気のコースなので、滑る時にはあまりスピードを出し過ぎないよう注意が必要です。迂回コースなら初級者でもチャレンジすることができます。

セントラルコース

平均斜度は17度、最長距離は1,800m。パノラマコースと白樺コース、をゴンドラリフト「アダム」八方駅に連結することができる最短のコースです。

パノラマコース

平均斜度は16度、最長距離は2,000m。滑りはじめに最適なコースとして定評のあるコースです。道幅広いのでカービングターンの練習にもよく、迂回路は林道コースとなっているので、基本ができていれば初心者でも挑戦できるコースになっています。

スカイラインコース

平均斜度は16度、最長8,000mのスカイラインコース。すり鉢状の圧雪コースは長さ、斜度、アンジュレーションなどが魅力です。「ラウター」と呼ばれる尾根筋の未圧雪バーンやパウダースノーを好むスキーヤー、スノーボーダーがこぞって訪れる中級者に人気のコースです。

上級者向けのゲレンデ・コース

展望コース

平均斜度30度、最長距離250mと短い距離ながら、超上級者向けコースとして知られる展望コース。滑りはじめは南アルプスまで見晴らせる絶景が目の前に広がるオールラウンドエリアです。

おむすび オフピステ

スカイラインコースからパノラマコースにかけて降りていく極上のパウダースノーが満喫できるエリア。平均斜度は27度、最長距離は500mで、上部のオープンバーンは起伏に富み、下部はツリーランエリアでスリルを存分に楽しめる、超上級者向けの未圧雪コースです。 *ゲートオープン時のみ、上級者のみが滑走可能です。

黒菱オフピステ

北アルプスの山々をバックに滑る黒菱第3ペアリフトの北側斜面に設けられたオフピステエリア。ここは八方尾根スキー場の中で最も難易度の高い、超上級者向けのエリア。平均斜度27度、最長距離800m、標高約1,600mに位置する極上パウダースノーでの滑走が楽しめます。

オリンピックコース I

1998年に開催されたオリンピックの男子滑走コース。パノラマコースから廊下状のコースを通って国際ゲレンデへと滑り降りていきます。平均斜度31度、最長距離2,988m。緩やかな斜面から始まり、最後はオリンピックにふさわしい、難易度の高いコースとなっています。

オリンピックコース II

1998年に開催されたオリンピックの女子滑走コース。平均斜度は31度、最長距離は2,648m。こちらは現在、全日本大会のバーンとして使用されています。パノラマコースから一気に急斜面へ「パノ急」馬止めジャンプまで一気に滑り、最後は咲花ゲレンデへ。迂回コースを使用すれば初心者でもチャレンジできます。

北尾根コース

全コースの中でも抜群のロケーションを誇る北尾根コース。入口の北尾根高原からは北アルプスや白馬三山の雄大な景色を楽しむことができます。平均斜度は15度と緩やかながら、大きなコブのある急斜面が特徴です。最長2,915m。迂回コースであれば初心者でもチャレンジすることができます。

兎平ゲレンデI

名物のコブコースが正面にある、上級者向けのメインコースの一つ、兎平ゲレンデ。モーグルの公認コースともなっています。パウダースノーの時には兎新コースがおすすめ。平均斜度23度、最長距離800mです。

黒菱ゲレンデ

兎平と並ぶ八方尾根スキー場の名物であるコブ斜面「モンスターパンプス」が黒菱第3エリアにある黒菱ゲレンデ。リフト側は斜度もきつく、パウダースノーでコンディションの良い日はコブも埋まっているのでパウダー好きにはたまりません。第2エリアは緩やかなフラット斜面なので、練習には最適です。

初心者向けのスクールも充実

八方尾根のスキー(スノボ)スクールは、初心者から上級者まで、インストラクターが生徒一人一人のレベルに応じたレッスンをつけてくれます。スクールは常設のコース、プライベート、スペシャルと分かれており、半日2時間、1日4時間で申し込めるようになっています。
常設の場合は初心〜上級までクラス分けを行い、それに合わせてレッスンを行なっていきます。スペシャルの場合はコブの克服や総合斜面での小回りトレーニングといった技術指導を行なってくれます。講師陣の中にはSAJ会員のメンバーも所属しています。

スキースクール詳細

スノーボードスクール詳細

周辺のおすすめ宿泊施設と食事処

せっかく長野を訪れるなら、スキーやスノボ以外にも色々と楽しみたい。そんな方には宿泊型のスキー、スノボ旅をおすすめ。ゲレンデから徒歩3分内のホテルと、地元でも評判のお食事処をご紹介します。

ホテルオークフォレスト

1日滑り終わった後の疲れは、森の中のリゾートホテルでゆっくりと癒してみてはいかがでしょう。ホテルオークフォレストは、白馬・みそら野にあるブナの森に佇む、天然温泉が楽しめるリゾートホテル。白馬姫川温泉の露天風呂に、和食会席もしくは洋食のフルコースが楽しめます。(八方尾根スキー場までは専用の送迎バスで15分)

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白馬ハイランドホテル

白馬三山をはじめ、北アルプスの景観が贅沢に一望できるのは白馬随一。自家源泉の天然温泉でゆっくりと1日の疲れを癒した後は、白馬の食材を使用した40種ものバイキング。安曇野産こしひかりや信州蕎麦、郷土料理のぼっか汁やおやきなどがずらりと並びます。ゲレンデまではシャトルバス送迎をしてくれます。

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白馬樅の木ホテル

北アルプス山麓の広大な和田野の森の中にあり、北米調のインテリアが素敵なリゾートホテル。ベッドにはシモンズを導入するなど滞在の快適さが伺えます。美人の湯と言われる白馬八方温泉や、信州の食材を使用したビュッフェを楽しみつつ、昼間はスキーやスノボ、夜はリゾートホテルライフと、都会の喧騒をひととき忘れて過ごすことができます。

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おすすめのご当地グルメ


信州の美味を集めたお食事処。スキー、スノボの行き帰りに立ち寄りたい、おすすめのご当地グルメをご紹介します。

前田(前田):蕎麦処

八方尾根民宿街の中心部にある蕎麦屋さん。ボリュームがあり、地元の人も通っている人気店です。

白馬飯店:中国料理

この地で30年以上続く中国料理店。3代目は料理の味に西洋料理のエッセンスを加えているとか。アットホームな雰囲気の中で地場産の無農薬野菜を使用した中国料理を味わうことができます。

鉄板ダイニングやまなみ:鉄板焼き

信州のプレミアム牛や信州サーモン、旬の野菜など、地場産の食材を使って目の前のカウンターで調理してくれる鉄板焼きの専門店。日本酒にもこだわり、蔵元と相談して時期にあったものを仕入れているそうです。

まとめ

北アルプスの東側斜面に広がる八方尾根スキー場。オリンピック開催の地としても知られ、その抜群の雪質やコースのバラエティさや規模の大きさもあって、世界中から人が集まる白馬エリアのスキー場の中でも特に注目されているスキー場です。全体としては中級〜上級向けのゲレンデの方が多めですが、迂回コースなどは初級者でも白馬の景観を楽しみながら滑りを楽しむこともできるので、ぜひチェックして存分にスキーを楽しみましょう。

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