近年は気候変動の影響か、冬の到来が遅く、短いこともあります。
また気温が下がっていても雪が積もらない、又は寒くなったと思ったら突然気温が上がったりと、とにかく不安定な印象です。
そんな時に心強い味方になるのが、スノーマシンです。
今回は暖冬でも安心して行ける、スノーマシン設備のあるスキー場をいくつか紹介します。
毎年心配な冬の気候傾向、暖冬について
暖冬について軽く触れておきましょう。毎年、暖冬になるかも?ならないかも?というのは気象庁が情報源です。
冬の天気図は、日本の北であるシベリアからの冷たい空気が日本列島に降りてくることによって、寒い気温や雪をもたらすのが通例です。
「西高東低の冬型気圧配置」という言葉を天気予報などで聞いたことがある人もいるでしょう。東側が低気圧なので、シベリアから冷たい空気が流れてきます。
暖冬の場合、この天気図が崩れるため、暖かくなったり雪が少なかったりといった変化が現れます。
崩れる理由は様々な要因が絡み合って詳しくは分かっていませんが、エルニーニョ現象という太平洋中央、東部付近の海水温が長期間上昇することで、そこから上空に昇る温かい気流が及ぼす大気への影響が関係しているのではないか、というのが定説です。
2019年も既に気象庁から発表されており、
「10月~12月までの北日本、東日本、西日本の平均気温は平年より高く、冬(12月から2020年2月)も平年並みか高い。日本海側の冬の降雪量は平年並みか平年より少ない。」と報じられています。
ですが、突然の大雪というのもここ数年良く見られる傾向です。こちらに関しても「一時的に大雪となる恐れはある」としています。
雪不足の対策、スノーマシンとは?
雪不足でもシーズンインが安定しているスキー場はいくつか存在します。
これらのほとんどがスノーマシンを整備しており、気温が低くなったら造雪しています。
スノーマシンは大きく分けて2種類で、氷を砕いて撒くのが「人工造雪機」、マイナス状態の大気中に霧状に水を撒いて、これが大気中で雪に変わるのが「人工降雪機」と呼ばれています。
積雪は基本的に、地面が隠れると雪は溶けにくくなるので、積もるようになります。少しでも土が見えていると、そこから日光で温められて溶けてしまいます。
造雪は気温が低くなってきたら開始されますが、最初は山盛りに積み上げながらシートで隠しておいたりしつつ、量を増やしていきます。これに自然の積雪などが加わって整地されると、無事バーンの完成となる訳です。シーズンインのニュースは毎年心が弾む人もいるでしょう。シーズンインのためにこのような運営努力が支えてくれています。
高い標高のエリアを生かした早期シーズンイン 竜王スキーパーク(長野)
竜王山の標高は1930mで、そのすぐ下に広がるスカイランドエリアが先行オープンします。
自然雪が降り積もれば、良質のパウダースノーが味わえるなど雪質にも定評があるので、スノーマシンの稼働にはピッタリですね。
山頂へは世界でも最大級の166人乗りゴンドラでアクセス、滑る以外でも楽しみの多いスキー場です。
シーズンインデータ
2018年は12月1日にオープンしましたが、記録的な雪不足で遅くなったケースです。例年は天候に恵まれると11月中旬にもオープンの可能性があるため、早期の初滑りを狙っている方は公式サイト情報をチェックすると良いでしょう。
広大なHAKUBAVALLEYエリアにあるスキー場 白馬五竜スキー場(長野)
北アルプスのビッグエリアにある白馬五竜は、有名スキー場の内の一つです。
フルシーズン中は白馬47PARKSのエリアが組み合わさったレイアウトですが、シーズンインは五竜エリアのとおみゲレンデからが定番です。
白馬は「HAKUBAVALLEY」としてエリア全体を見ると10のスキー場が存在しますが、どのスキー場も雪質や積雪量は抜群です。
シーズンインデータ
2018年は12月13日のシーズンインでした。やはり雪不足の影響があったようです。
2019年に関し、公式サイトにて掲載されている19~20シーズンのシーズンレギュラー券の内容は12月1日から販売とされています。
確認する際はその辺りの日程を基準として、積雪状況を確認しておきましょう。
シーズンインのニュースに取り上げられることも多い 軽井沢プリンスホテルスキー場(群馬)
関東圏からのアクセスが良好で、規模も大きく、プリンスホテルグループということでリゾート気分が一段と増すスキー場です。
主にプリンスゲレンデが初滑りの対象エリアとなるようですが、早期のシーズンインが期待できるので、関東圏の方は要チェックでしょう。
各リフトのアクセスや運搬力も抜群なので、快適なスキー場ですね。
シーズンインデータ
2018年は11月3日にオープンしましたが、2019年は11月2日のオープン予定と発表されています。
公式ブログでは既に造雪を開始している画像がUPされているので、シーズンインに向けて着々と準備が進んでいるようです。
高い晴天率と爽快な景色を楽しめる 車山高原スキー場(長野)
車山高原はかなり見通しが良いスキー場です。コース幅が広く、山頂の標高も1925mと高地で360度Viewを謳っていて、絶景も楽しめるのがポイントです。
シーズンインはファミリーコースを中心にコンディションが整えられるようですが、コース各地にスノーマシンを導入しているとの事で、オープンは期待が高まりますね。
シーズンインデータ
2018年は12月11日のオープン予定でしたが、2019年は12月13日を予定しています。
晴天率が高いのも車山高原スキー場の特徴ですが、高地なので造雪コンディションは整っています。予定通りのオープンを期待しましょう。
日本有数のビッグゲレンデもスノーマシンでコンディション整備 白馬八方尾根スキー場(長野)
白馬八方尾根スキー場は日本有数のビッグゲレンデです。
2018-19シーズンはスノーマシンでリーゼンスラロームコースのコンディションを整えてシーズンインを迎えています。
とにかくビッグゲレンデなので、一度は滑ってみたいスキー場です。スクールも充実しているので、上達を目指す方にもオススメです。
シーズンインデータ
2018年は12月15日にオープンしましたが、2019年は冬営業が11月23日を予定しているようです。
ちなみに2018年は、11月3日にスノーマシン導入が発表されているので、2019年も同じ頃から造雪を開始することが予測されます。
ロングライドが楽しくて病みつきになる 菅平高原スノーリゾート(長野)
菅平高原スノーリゾートは、3つのエリアが組み合わさっています。ゲレンデは圧雪整備されているので、カービングでのロングライドが病みつきになるスキー場です。
シーズンインは裏太郎ファミリーコースでオープン記念イベントが行われています。詳細は公式情報を確認しましょう。
上田市のサイトでもシーズンイン時のイベント情報を調べることが可能となっています。
シーズンインデータ
2018年は12月1日でしたが、11月23日辺りから造雪が行われていたようです。
2019年については、公式サイトで既にオープン予定が告知されています。12月7日予定ですが、11月末頃から積雪状況を確認しておきましょう。
標高は2000mオーバーで抜群の晴天率 おんたけ2240スキー場(長野)
おんたけ2240スキー場は標高がかなり高く、山頂のゴンドラ降り場だと2240mもあります。また初心者が7kmものロングライドを楽しめるスキー場は、なかなかありません。
また中級者コースの2本も1,300mあり、また圧雪されたコンディションも最高です。これをカービングとノンストップで滑り降りると爽快です。
シーズンインデータ
2018年は12月15日でしたが、2019年については12月7日のオープン予定となっています。
やはり、昨年は雪不足の影響があったのでしょう。標高が高いので、一度積雪があれば維持率も高いと予測できるので、11月末辺りから積雪チェックですね。
まとめ
スノーマシンは年々改良が重ねられ、造雪できるマシンがゲレンデコンディションを守ってくれています。
ブログなどで造雪の様子などを告知しているスキー場も多いので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい。
暖冬や天候不順が心配される最近の日本ですが、安定した積雪環境のシーズンを期待したいものです。各スキー場の皆様の運営努力にも感謝しつつ、シーズンインを待ちましょう。