池の平温泉スキー場◆妙高山の麓に広がるダウンヒル&ワイドバーンが自慢!

特派員現地レポート

新潟県の妙高高原一帯は、赤倉温泉スキー場をはじめとする古くからのスキーのメッカ。池の平温泉スキー場はそのエリアの一角を成し、昭和の初期にはすでに開設されていたという歴史あるスキー場です。メインのカヤバゲレンデはとてもワイドな一枚バーンで、連続して滑れる最長滑走距離も約4kmとロングなコース構成。全体的に中斜面と緩斜面の比率が高く、初~中級者やファミリー層も快適な滑走を満喫できます。

超ワイドなカヤバゲレンデでゆったり快適に滑ろう

日本のスキー場に初めて運輸省(現国土交通省)認可のスキーリフトが登場したのは妙高エリア。赤倉温泉と、そしてこちらの池の平温泉スキー場なんです。戦後間もなくの昭和25年(1950)のことでした。ここはそれほど歴史あるスキー場なのです。池の平温泉スキー場の大きな特徴は、ゲレンデがとにかく広大なこと。メインエリアのカヤバゲレンデは、一番広いところで横幅450mもあるのだとか。

スキー場ベースからカヤバゲレンデに上がる「しらかばカプセルペア」は1,750mとかなりの長さ。リフトを降りて斜面に向かうと、ド~ンとワイドな一枚バーンが眼前に広がます。また、カヤバゲレンデは比較的斜面変化が少なく、全体的に緩やか。初級者もファミリーも安心してゆったり滑ることができます。

だからといって、上級者はツマラナイというわけではありませんよ。何しろ広いのだから、適度にスピードに乗ったロングターンのクルージングはとても快適。距離も長いので、1回のリフト乗車で滑り出がたっぷりあります。
スキーやスノーボードを始めたばかりで、「まだちょっと自信がない」という人は、まずは同じくスキー場のベースに乗り場がある「カラマツペアリフト」(500m)を利用しましょう。やさしい「カラマツコース」の下部で足慣らししていけば、どんどん滑りに自信がついてきますよ。

池の平温泉スキー場のベース。フラットで広々としたスペース。この周囲にスキー場機能が集中している
スキー場ベースにあるレンタルコーナーは駐車場に隣接
更衣室・ロッカールームもレンタルと同じ建物の中
しらかばカプセルペアは1,750mのロングリフト。高速なので、スキー場ベースから短時間にカヤバゲレンデへアクセスできる
しらかばカプセルペアの上から眺めたカヤバゲレンデ。リフト両サイドに斜面が広がり、超ワイドなことがよくわかる
しらかばカプセルペアの降り場付近から。1本のリフトでこんなに上がってしまう。緩やかなカヤバゲレンデをゆったりクルージングするのはスゴク気持ちがいい!
カヤバゲレンデ下部、池の平中央ペアリフト沿いには大規模な「Ikenotaira Park」が用意されている。ここは上越エリアでも高い人気のパーク施設のひとつ
ボックスやテーブルトップ、キッカー、レールなどさまざまなアイテムがたっぷり縦方向に配置され、初級者から安全に楽しめるよう配慮されている
カヤバゲレンデからスキー場ベースを結ぶカラマツコース。スキーやスノーボードを初めて経験する人にも安心な斜度

4kmのロングダウンヒルが楽しめる

「しらかばカプセルペア」を降りて少し下ったところに「池の平中央ペアリフト」(1,296m)が設置されています。池の平温泉スキー場のトップに上がるには、この4人乗りの高速リフトを利用します。トップの標高は1,487m。ベース地点は759mなので、728mもの標高差をイッキに滑ることができるのも池の平温泉スキー場の魅力。コースをつないで連続的に滑り続ければ、4kmほどのロングダウンヒルが可能になります。

トップからは何本かのコースを選ぶことができますが、「ガッシュタイナー」と呼ばれるリフト直下に向かうコース上部の一部分は30度ほどの急斜面。刺激がほしいチャレンジ精神旺盛な人は、ぜひそちらにGo!

一方、「急斜面はイヤ!」という人は、「クワッド」もしくは「ヤッホー」に向かいましょう。「クワッド」はカヤバゲレンデへと続くコースで、「ヤッホー」は隣のエリアの「アルペンブリックゲレンデ」へと滑り降りていきます。いずれも難しすぎない程度の適度な中斜度が続くので、中級レベル以上の技量があればたっぷり楽しめますよ!

池の平中央ペアリフト乗り場はカヤバゲレンデ中腹に。ゲレンデトップへ向かうにはこのリフトを利用
リフトの下をくぐってクワッドと呼ばれるコースへ。この日、ゲレンデトップ付近はあいにくガスの中
クワッドをカヤバゲレンデ側に滑り降りたところ。ここからスキー場のベースまではまだまだ2km以上の距離がある!
カヤバゲレンデの隣のアルペンブリックゲレンデとは、幾本もの連絡コースが開かれていて自由に移動できる

ツリーランしたりパークでプレイしたりと、お楽しみバリエーションが豊富

「アルペンブリックゲレンデ」のエリアには、「アルペンブリック第1ペア」(1,134m)と「アルペンブリック第2ペア」(1,161m)が設置され、ゲレンデ上部は中斜面、下部は緩斜面という構成。特に「アルペンブリック第1ペア」沿いの「ハッピーゲレンデ」は平均斜度が8度という緩やかな斜面で、初級者や子ども連れに最適です。

その隣に開かれている「ドリーム」というコースも平均7度の緩斜面。途中には比較的イージーなポックスやレール、サイドインなどが用意されている「Ikenotaira Park」が設置され、初級者もパーク遊びが楽しめます。

「アルペンブリック第2ペア」の両サイドはスキー場のトップから滑り降りてくる「ガッシュタイナー」と「ヤッホー」のコースとなっていて、どちらもロングな中斜面。「ヤッホー」の下部はコースが分岐し、ひとつは32度の急斜面となっています。また、非圧雪のツリーランコースも設定されているので、オフピステ派はどんどんトライ!

アルペンブリック第2ペアを降りてヤッホーと呼ばれるコースに向かう。広々ロングな中斜面がずっと続いている
スノースクーターで遊んでいる人も
ヤッホーからアルペンブリック第2ペアの乗り場へ。コースが分岐し、一部急斜面となっている。ここは池の平温泉スキー場で一番斜度が急な32度
アルペンブリック第2ペア乗り場から下は、ドリームとハッピーゲレンデの2本のコースを選べる。いずれも緩やかなイージーバーン
アルペンブリック第1ペア沿いはハッピーゲレンデ。ご覧の通りのどかな雰囲気で小さな子も安心して滑れる
アルペンブリックゲレンデの最下部からは連絡コースでスキー場ベースに滑り込んでいくことができる

ここは妙高高原ビール醸造所のお膝元。飲める人はぜひ味わってみて!

アルペンブリックゲレンデ側にもレストランはあるけれど、そうした休憩・飲食施設が集中しているのはカヤバゲレンデ側。スキー場ベースはフラットで広々としており、周辺には何軒かゲレンデレストランが立ち並んでいます。

今回ランチに立ち寄ったのは、しらかばカプセルペア正面の「レストラントムソーヤー」。山小屋風のエクステリアにちょっと惹かれました。内部も、木のぬくもりが感じられるあたたかな雰囲気。ランチに注文したのはガパオライス。挽き肉は微妙にピリ辛で食が進みます。エスニックの風味もほどよく、美味でした。

また、この周辺には妙高高原ビールのブルワリーがあり、いくつかのバリエーションがメニューにラインナップ。せっかくなのでヴァイツェン(白いビール)を注文し、ガパオライスとともにゴクリ。地ビールらしいフルーティーなコクと爽やかな苦味が喉を潤してくれました。

レストラントムソーヤーでランチ。スキー場ベースにはほかにも数軒のレストランあり
店内はくつろげる空間。外人客が多く、インターナショナルな雰囲気は近年の傾向
ガパオライスと妙高高原ビールでまったりランチタイム
妙高高原ビールは「ピルスナー」「ヴァイツェン」「ダークラガー」があり、アルペンブリックエリアの地ビール工場「タトラ館」で醸造。お土産にも好適!

帰る前に「温泉かふぇ ランドマーク妙高高原」でゆったり

オリオンツアーの池の平温泉スキー場プランは、夜発バス日帰りと、夜発バス一泊、朝発バス一泊のプランがあります。忙しい人には日帰りもアリだけど、妙高エリアは首都圏から距離があるだけに、どうせここまで来るなら宿泊付きのプランはいかが? 池の平温泉スキー場はコースバリエーションが豊富で、いくら滑っても滑り飽きることがありません。2日くらいかけてスキー場全体をじっくり味わい尽くしましょう。

また、スキー場のすぐ近くには「温泉かふぇ ランドマーク妙高高原」という施設も。滑った後の疲労を天然温泉でほぐすことができるので、帰りがけに立ち寄ってみるのもいいですね。新潟の地酒などお土産コーナーも充実しています。

今回のツアーは「ペンション 夢色のなを」さんに宿泊。森の中の閑静な環境でホッコリ休まります
清潔で暖かなベッドルーム。大人数のときはロフトも利用できる
くつろぎスペースには蔵書が豊富。マンガの単行本もたっぷりありましたよ!
帰る前に温泉であったまろう。ランドマーク妙高高原の温泉かふぇは、大浴場に加え「黒泥湯露天風呂」や「炭盤浴」が用意されている
新潟は酒処。施設内のお土産コーナーにあらゆる種類が揃う。ぜひとも買って帰りたい!

 

・オリオンツアー 池の平温泉スキー場プランはこちら
https://www.orion-ski.jp/ski_area/gelandes/show/124

・妙高高原 池の平温泉スキー場 公式Webサイトはこちら  https://ikenotaira.info/

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